メディアセッションに応じるレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン、2020年F1スペインGPにて
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目指すは選手権2位に非ずとフェルスタッペン、高温予想のスペインGP…メルセデス再撃破なるか

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シルバーストンで開催された先週末の70周年記念グランプリで今季初優勝を飾ったレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン。14日に開幕を迎えるスペインGPで王者メルセデスに再び挑戦を挑み、これを撃破できるだろうか?

柔らかいコンパウンドと高温というタイヤにとっての過酷な条件がシルバーストンのレースを盛り上げた。フェルスタッペンは今季初めて純粋なペースでメルセデスを上回り完勝。ドライバーズランキングではバルテリ・ボッタスを交わして2位に浮上し、首位のルイス・ハミルトンに対して30点差に迫ったが、フェルスタッペンが目指すものはその先にある。

「先週のシルバーストンは、かなり異常なコンディションだった」とフェルスタッペンは語る。

「ソフト側のタイヤは僕らにとって上手く機能したけど、ライバルチームにとっては多くの場合そうじゃなかった。でも、クルマが大きく変わったわけじゃない。予選ではまだスピードが不足している」

「もちろん、チャンピオンシップで2位になったことには満足しているけど、目標はもう1つ上のポジションだ。車体とエンジンの双方に改善できる余地がある事が分かっている」

予選ペースと言えば、第7戦ベルギーGPより予選エンジンモードが禁止される事が大きな話題となっている。グリッドで最も強力な予選モードを備えているのはメルセデスと見られており、ホンダ陣営にとってはマイナスではなくプラスに作用すると予想されている。

フェルスタッペンは、週末を通して単一モードの使用が義務付けられる事について「ある意味では良いことかもね。エンジンモードを除けば、予選後のマシンに変更を加える事が禁止されているわけだから」と歓迎する意向を示している。

今週末の戦いの地、カタロニア・サーキットもまたシルバーストン同様にタイヤに厳しいコースであり、週末の通しての現地バルセロナは暑い日差しに晒される予報となっている。同地は2016年にフェルスタッペンがキャリア初優勝を飾ったコースでもあり、条件的には”2連勝”の3文字が脳裏をよぎるがフェルスタッペンは慎重だ。

現実的に考えて、メルセデスに挑戦できると思うかと問われたフェルスタッペンは「今は何とも言えないね。。前週末のシルバーストンのような週末になれば答えは”YES”だけど、そうではなく他のシナリオが展開されるのであれば答えは”絶対にない”だね」と返した。

予報では週末のバルセロナの最高気温は30℃前後にまで上がる見通しだが、これは先週末のシルバーストンと同じ水準だ。

フェルスタッペンは気温の上昇が見込まれる事について「僕らにとっては好ましい」としながらも、それがタイヤライフやブリスターといったタイヤという観点でライバルチームにどう影響するかが未知数であるとして、暑いコンディション頼みとならずに、あくまでもパッケージ全体の改善を進めていく事が重要と強調した。

F1第6戦スペインGPは、日本時間8月14日(金)18時からのフリー走行1で幕を開ける。

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