俊足フェラーリが再び1-2、レッドブル・ホンダは後退 / F1ベルギーGP《FP2》結果とダイジェスト
グランプリ初日を迎えたスパ・フランコルシャン。2019年F1第13戦ベルギーGP金曜2回目のフリー走行がで8月30日に行われ、スクーデリア・フェラーリのシャルル・ルクレールが1分44秒123を記録。2番手にはFP1で最速を刻んだセバスチャン・ベッテルが続き、跳馬が初日を1-2で締め括った。
フェラーリは初日の両プラクティスで1-2を独占。メルセデスとレッドブル・ホンダを全く寄せ付けず、ライバル勢を圧倒する速さを見せつけた。特に高速のセクター1でのパフォーマンスレベルは高く、強力なパワーユニットを武器に、敵なしのタイムを刻んだ。
フェラーリに続いたのはメルセデスの2台。FP1の結果を受け、シルバーアローはトップスピードを高めるためにリアウイングレベルを変更。ダウンフォースを引き下げてFP2に臨んだ。
バルテリ・ボッタスは3番手、ルイス・ハミルトンは4番手につけたものの、ボッタスとルクレールとのギャップは0.846秒。フェラーリから大きく遅れた。ハミルトンは埃が入ってくるとして、バイザーへの不満を訴えピットイン。その後、新しいヘルメットへと変える場面もあった。
© Getty Images / Red Bull Content Pool、ケメルストレートを走行するフェルスタッペン
FP1でフェラーリに継ぐスピードを見せたレッドブル・ホンダ勢は、マックス・フェルスタッペンが最終シケインでワイドに膨らみタイムロス。レーシングポイントのセルジオ・ペレスに5番手の座を許し、6番手タイムでセッションを終えた。午前のFP1でチームメイトと遜色ないペースを刻んだアルボンは、グリッド降格を踏まえ、決勝レースを見据えてのセットアップ作業に注力。10番手でマシンを降りた。
フェルスタッペンは序盤、最終シケイン手前でのエンジンの挙動に奇妙な点があると指摘。その後、ターン1からの立ち上がりの際にパワーロスに見舞われるトラブルが発生した。更にセッション終盤にも、エンブレの挙動がおかしいと報告。PUセッティングに課題を抱えての走行を強いられた。
やや出遅れた感があるものの、フェルスタッペンがこの日使用していたのは金曜専用エンジン。出力を抑えて走行していた。明日に向けてはレース用エンジンへと載せ替えが行われるため、2日目のラップタイムに期待したい。
FP1でタイムシート後方に沈んだトロロッソ・ホンダ勢は、ダニール・クビアトが14番手とポジションアップ。ピエール・ガスリーはハースのケビン・マグヌッセンを上回り17番手タイムをマークした。両者の差は0.16秒。午前のセッションよりもギャップが縮まった。ガスリーは「別のチームの人間が僕に話しかけてきたんだけど…」とチームラジオで報告。無線干渉をが発生していたようだ。
FP1に引き続き、午後の現地スパ上空も晴れ渡り、予選・決勝と同時刻帯のプラクティス2は気温23.3℃、路面39.5℃、湿度40.9%のドライコンディションでスタートした。各車セッション前半は、ミディアムコンパウンドを履いてのショート・ロングランを実施。その後はソフトへと履き替え、予選及び決勝シミュレーションに取り組んだ。
午前よりも路面温度が上昇したことで、タイヤのオーバーヒートに苦しむマシンが多く見られた。その結果、ショートランを行うために、各車2周のクールダウンラップを挟んでのアタックラップを強いられた。
セッション残り5分、セルジオ・ペレスがターン8でマシンストップ。エキゾースト周りで軽く出火しているのが確認された。好調を示していたが故に、ペレスは頭を抱えてマシンの脇に立ち尽くした。セッションはバーチャルセーフティーカーが導入された後にレッドブラッグとなり、定刻前にチェッカーとなった。
関係性については現時点では不明ながらも、ペレスがトラブルに見舞われる直前、チームメイトのランス・ストロールが、シート後方が熱を持っているとの問題を報告。緊急ピットインしていた。両者は今回、メルセデスの最新型エンジンを使用している。
ベルギーグランプリ3回目のフリー走行は、日本時間8月31日(土)19時から、公式予選は同22時からスパ・フランコルシャンで開催される。
2019年F1第13戦ベルギーGPフリー走行2(FP2)リザルト
Pos | No | Driver | Team | Time | Gap | Laps |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 16 | ルクレール | フェラーリ | 1:44.123 | 28 | |
2 | 5 | ベッテル | フェラーリ | 1:44.753 | +0.630 | 30 |
3 | 77 | ボッタス | メルセデス | 1:44.969 | +0.846 | 28 |
4 | 44 | ハミルトン | メルセデス | 1:45.015 | +0.892 | 26 |
5 | 11 | ペレス | レーシングポイント | 1:45.117 | +0.994 | 25 |
6 | 33 | フェルスタッペン | レッドブル | 1:45.394 | +1.271 | 20 |
7 | 7 | ライコネン | アルファロメオ | 1:45.708 | +1.585 | 25 |
8 | 18 | ストロール | レーシングポイント | 1:45.732 | +1.609 | 21 |
9 | 3 | リカルド | ルノー | 1:45.735 | +1.612 | 26 |
10 | 23 | アルボン | レッドブル | 1:45.771 | +1.648 | 21 |
11 | 55 | サインツ | マクラーレン | 1:45.999 | +1.876 | 28 |
12 | 8 | グロージャン | ハース | 1:46.120 | +1.997 | 21 |
13 | 27 | ヒュルケンベルグ | ルノー | 1:46.209 | +2.086 | 26 |
14 | 26 | クビアト | トロロッソ | 1:46.214 | +2.091 | 24 |
15 | 4 | ノリス | マクラーレン | 1:46.258 | +2.135 | 29 |
16 | 99 | ジョビナッツィ | アルファロメオ | 1:46.328 | +2.205 | 24 |
17 | 10 | ガスリー | トロロッソ | 1:46.374 | +2.251 | 28 |
18 | 20 | マグヌッセン | ハース | 1:46.399 | +2.276 | 21 |
19 | 63 | ラッセル | ウィリアムズ | 1:47.887 | +3.764 | 30 |
20 | 88 | クビサ | ウィリアムズ | 1:48.331 | +4.208 | 32 |
コンディション
天気 | 晴れ |
---|---|
気温 | 23.3℃ |
路面温度 | 39.5℃ |
セッション概要
グランプリ名 | F1ベルギーGP |
---|---|
セッション種別 | フリー走行2 |
セッション開始日時 |
サーキット
名称 | スパ・フランコルシャン |
---|---|
設立 | 1921年 |
全長 | 7004m |
コーナー数 | 19 |
周回方向 | 時計回り |