2019年 F1第13戦ベルギーGP:パワーユニット投入状況 / 計14台がエンジン交換…6台が降格に
FIA国際自動車連盟の正式発表を元に、2019シーズンF1第13戦ベルギーGP初日FP1開始時点における各ドライバー毎のパワーユニット使用状況を以下にまとめる。ホンダ、ルノー、メルセデス、そしてフェラーリの4陣営が全てが、最新型の内燃エンジンを投入した。
前戦ハンガリーGPに先立っての交換車両がゼロであったのに対し、屈指のパワーサーキットであるスパ・フランコルシャンでは計14台がエンジン交換を実施した。その内6台は、年間で許可された交換上限数を超える交換となったため、日曜のレースでグリッド降格ペナルティが科せられる。
ホンダ製パワーユニット「RB619H」の新型スペック4の封を切ったのは、レッドブルのアレックス・アルボンとトロロッソのダニール・クビアト。両者は共に、ICE以外にもMGU-H及びMGU-Kとターボチャージャーを交換し、グリッド降格を受ける。クビアトは、CEとESを含めたフルコンポーネントを交換した。
メルセデスエンジン勢は、カスタマーのウィリアムズとレーシングポイントを含めた全6台に、アップグレード版のフェーズ3エンジンを投入した。ハミルトンはクビアト同様に全6つのエレメント全てを交換したが、メルセデス勢でペナルティを受けるのはランス・ストロールのみだ。
ルノー勢は、ダニエル・リカルドとニコ・ヒュルケンベルグに対し、今季4基目となる新型スペックCエンジンを投入。マクラーレンのカルロス・サインツもまた、馬力と信頼性の両方が改善された最新型エンジンの封を切った。ルノー勢3台はペナルティの対象となるため、決勝で降格処分を受ける。
フェラーリPU勢は、ハースの2台とアルファロメオのアントニオ・ジョビナッツィが新型V6エンジンの封を切った。フェラーリは伝統的に、ワークスに先行してカスタマーチームに新しいエンジンを投入してテストする傾向がある。マラネロは地元モンツァで、セバスチャン・ベッテルとシャルル・ルクレールのアップグレードを計画している。
今回のエンジン交換で罰則を受けるのは以下の6名となる。
- 最後尾:アレックス・アルボン(Red Bull)
- 5グリッド:ダニエル・リカルド(Renault)
- 5グリッド:ニコ・ヒュルケンベルグ(Renault)
- 5グリッド:カルロス・サインツ(Mclaren)
- 最後尾:ランス・ストロール(Racing Point)
- 最後尾:ダニール・クビアト(Toro Rosso)
1.6リッターV6ハイブリッド・ターボ導入6年目の今年は、ICE(内燃機関)、TC(ターボチャージャー)、MGU-Hが年間3基、ES(バッテリー)、CE(コントロールエレクトロニクス)、MGU-Kが年間2基までに制限され、これを越える交換を実施した場合はグリッド降格ペナルティが科せられる。
F1ベルギーGP:パワーユニット投入状況
Driver | ICE | TC | MGU-H | MGU-K | ES | CE |
---|---|---|---|---|---|---|
ハミルトン | 3 | 3 | 3 | 2 | 2 | 2 |
ボッタス | 3 | 3 | 3 | 2 | 2 | 2 |
ベッテル | 2 | 2 | 2 | 2 | 2 | 3 |
ルクレール | 2 | 2 | 2 | 2 | 2 | 2 |
フェルスタッペン | 3 | 3 | 3 | 2 | 2 | 2 |
アルボン | 4 | 4 | 4 | 3 | 3 | 3 |
リカルド | 5 | 4 | 4 | 3 | 3 | 3 |
ヒュルケンベルグ | 6 | 4 | 4 | 3 | 2 | 3 |
グロージャン | 3 | 3 | 3 | 2 | 2 | 2 |
マグヌッセン | 3 | 3 | 3 | 2 | 2 | 3 |
サインツ | 5 | 4 | 4 | 3 | 3 | 3 |
ノリス | 4 | 3 | 3 | 3 | 3 | 3 |
ペレス | 3 | 3 | 3 | 2 | 1 | 1 |
ストロール | 4 | 4 | 4 | 2 | 1 | 1 |
ライコネン | 3 | 3 | 3 | 2 | 2 | 2 |
ジョビナッツィ | 2 | 3 | 3 | 2 | 2 | 3 |
クビアト | 4 | 5 | 5 | 4 | 3 | 3 |
ガスリー | 5 | 4 | 4 | 4 | 2 | 2 |
ラッセル | 3 | 3 | 3 | 2 | 3 | 3 |
クビサ | 3 | 3 | 3 | 2 | 1 | 1 |