メルセデスAMGが2014年のF1世界選手権に投入したパワーユニット「PU106A Hybrid」の拡大写真
Courtesy Of Mercedes

F1ベルギーGPは降格乱舞?ホンダに続いて、メルセデスとルノーも最新型エンジンの投入を計画

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ホンダF1が高速のベルギーGPで、2台のマシンに最新型スペック4エンジンを投入する計画を明らかにしているが、これに続いてメルセデスとルノーもまた、性能を改善させた新しいパワーユニットをスパ・フランコルシャンで走らせるようだ。高速のスパは、メルセデスの場合、エンジン全開率が81%にも達するパワーハングリーなコースとして知られる。

メルセデス製F1パワーユニットを搭載するメルセデスAMGと、カスタマーチームのレーシングポイント及びウィリアムズは、スパでアップグレード版の「フェーズ3エンジン」を走らせる。第7戦カナダGP以来となる今季2度目のアップグレードで、チームが正式にこれを認めた。

F1ベルギーGP:パワーユニット投入状況

全車に新型が提供されるのかどうかについては不明だが、仮にランス・ストロールが交換を行うと、レギュレーションで許可された年間上限数を超えるため、日曜の決勝レースでグリッド降格ペナルティが科せられる事になる。

ワークスメルセデスは特に目立ったエアロアップデートを持ち込んでいないが、最新フェーズ3エンジンは熱効率の向上によって馬力が上がり、オーバーヒート対策によって信頼性が向上しているとされる。ただしルイス・ハミルトンは、今回のアップグレードによるゲインはコンマ1秒に満たないと主張。ライバルであるレッドブル・ホンダとフェラーリに対する警戒感を解いていない。

ルノーに関しては噂レベルだが、ニコ・ヒュルケンベルグとダニエル・リカルドが今季4基目となるICE=内燃エンジンの封を切るとされている。恐らくはホンダと同様に翌戦イタリアGPを見据えて事前調整に取り組む計画のようで、フリー走行のみ新型エンジンを使用し、決勝レースでは旧型に戻す事を考えているようだ。

ホンダのスペック4を使うアレックス・アルボンとダニール・クビアトは共に、日曜のレースでグリッド降格ペナルティを受ける見通しだが、メルセデスとルノーが交換を実施した場合、スパでの決勝は最大で7台がエンジン交換に伴う降格を受ける可能性がある。