角田裕毅、”マネジメントの空回り”に困惑「今日は特に腑に落ちない…」一方で「ツノダは速すぎた」とウォルフ

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2025年F1第13戦ベルギーGPのスプリントレースを11位で終えた角田裕毅(レッドブル)は、タイヤマネジメントに手応えを感じていた一方、終盤にかけて思うようにペースを伸ばせず、「いつものことですが、かなり不可解なレースでした」と困惑の表情を隠さなかった。

12番手からスタートした角田は、前方を行くリアム・ローソン(レーシング・ブルズ)のDRS圏内から脱落し、後方ジョージ・ラッセル(メルセデス)に1秒以内の接近を許す苦しい展開となった。

15周のスプリントを走り切ったことで、予選や決勝に向けた何らかの収穫があったかに思われたが、角田は「正直、特に何もありませんでした。ただ、走っていたという感じで…」と肩を落とした。

「(タイヤ)マネジメントと、実際のペースがまったく噛み合っていない状況で、これまでの4年間は、自分が何をしているか分かっていましたし、自分の中で描いたアプローチや戦略が常にうまく機能していたのですが、突然…レッドブルに加わってからは苦戦が続いていて。今日は特に、腑に落ちなかったです」

「DRSトレインが連なる接近戦になると分かっていたので、序盤はかなりマネジメント重視で走っていたんです。通常であれば、それによって温存しておいた分、終盤にペースアップで取り返せるんですが、今回は全体的にペースが伸びませんでした」

「なので…やっぱり今日も、かなり奇妙という感じで。いつものことではあるのですが…」

スプリントで周回を重ねる角田裕毅(レッドブル)、2025年7月26日(土) F1ベルギーGP(スパ・フランコルシャン)Courtesy Of Red Bull Content Pool

スプリントで周回を重ねる角田裕毅(レッドブル)、2025年7月26日(土) F1ベルギーGP(スパ・フランコルシャン)

巻き返しには至らなかったものの、レッドブルが採用した低ダウンフォース仕様のパッケージはストレート上で優位性を発揮。角田がラッセルに追い抜きを許すことはなかった。

メルセデスのトト・ウォルフ代表も「ジョージはDRSを使っても抜けなかった。ツノダはあまりにも速すぎた」と認めた上で、「予選に向けてマシンを改善する必要がある」と語った。

日曜の決勝はウェットコンディションが予想されている。ウォルフは「おそらく予選では、もっと大きなウイングを採用する必要があるだろう」と述べ、ダウンフォースレベルを引き上げる方針を示した。

なお、予選に向けて角田のマシンには新型フロアが搭載される予定だが、レッドブルのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコによると、クルマの仕様はフェルスタッペン車と「ほぼ同じ」ものとのことで、依然として最新型ではないようだ。

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