
速さは消えぬ―メキーズ代表、角田裕毅の「真価発揮」を確信
レッドブル・レーシングの新たなチーム代表に就任したローラン・メキーズは、角田裕毅の潜在能力を疑うことなく、間もなく彼が「真価」を発揮するのは間違いないとして、大きな期待を寄せた。
メキーズは、レッドブルの20年に及ぶ歴史における2人目のチーム代表として、クリスチャン・ホーナーの後を引き継ぎ、混迷の只中にあるチームの舵取りを任されることとなった。
角田は第3戦日本GPでレッドブル昇格を果たしたものの、現行の「RB21」はグリッド随一の難しさを誇るとされ、その適応に苦戦。昇格以降、チームメイトのマックス・フェルスタッペンが129ポイントを積み重ねる一方、角田の獲得ポイントはわずか7にとどまり、いまだ復調の兆しは見えてこない。
しかしながら、2024年シーズンおよび今季の序盤2戦にわたって角田を間近で見守り、指導してきたメキーズは、彼の才能が再びコース上で輝きを放つのは時間の問題だと捉えている。
Courtesy Of Red Bull Content Pool
角田裕毅(ビザ・キャッシュアップRBフォーミュラ1)の頭を撫でるローラン・メキーズ代表、2024年3月9日(土) F1サウジアラビアGP決勝レース前のグリッド上にて
ベルギーGPの開幕を翌日に控えたスパでメキーズは、「ユーキは速い。それに疑いの余地はない。スピードが消えたりすることはない」と語った。
「彼にとって厳しい状況が続いているが、チームは彼を強力にサポートし、そのポテンシャルを解き放ち、つなげるべき点をつなげようと努力している」
「彼はチームと非常に良い関係を築いているし、近い将来、彼が真価を発揮してくれると私は確信している」
レーシングドライバー出身のホーナーとは対照的に、メキーズはF1界で24年のキャリアを持つエンジニア畑のチーム代表であり、技術者としての的確な判断力に加え、モチベーションを高める手腕や前向きな組織文化の醸成において高い評価を受けている。
直近では、レーシング・ブルズにおいて組織改革を主導し、CEOピーター・バイエルと共にチームを中団上位勢へと押し上げた。今季は新人アイザック・ハジャーの才能を開花させただけでなく、キャリアの岐路に立たされていたリアム・ローソンの復活を支えた実績を持つ。