角田裕毅とフェルスタッペン、ホーナーに感謝と別れのメッセージ―レッドブル代表解任で20年の歴史に幕

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2025年7月9日、F1界に激震が走った。レッドブル・レーシングが突如発表したのは、創設以来20年以上にわたりチームを率いてきたクリスチャン・ホーナーのチーム代表解任だった。

この電撃的な決定を受け、チームのエースであるマックス・フェルスタッペンは、SNS上で感謝の言葉を綴った。

「初勝利から4度のタイトル制覇に至るまで、僕らは信じられない成功をともに分かち合ってきた。記憶に残るレースでの勝利、そして数え切れないほどの記録更新。クリスチャン、本当にありがとう!」

フェルスタッペンとホーナーのタッグが築いた成功は、まさにF1史に残るものだ。2016年、姉妹チームのトロ・ロッソ(現レーシング・ブルズ)からレッドブルへと昇格したフェルスタッペンは、移籍初戦のスペインGPでいきなり優勝。これが、空前の成功の幕開けとなった。

以降、フェルスタッペンは64勝を挙げ、116回の表彰台、44回のポールポジションを記録。2021年から2024年にかけては4年連続でドライバーズタイトルを獲得し、ホーナーと共に一時代を築いた。

正式発表に先立ち、フェルスタッペンはレッドブルGmbHの経営陣からこの決定について事前に知らされていた

ホーナーの解任発表を受け、角田裕毅もSNSを通じて感謝の意を示した。レッドブルでのデビュー戦となった今季の日本GPで、ホーナーと共にフェルスタッペンの勝利を祝った際の写真を添えて、次のように記した。

「ありがとう、クリスチャン。今年、僕をサポートしてくれたこと、感謝しています。あなたがレッドブル・レーシングで築いてきたものを目の当たりにでき、本当に光栄でした。その一員として迎え入れてくれてありがとう。多くを学ばせていただきました。すべてに感謝しています」

ホーナーの後任としてレッドブル・レーシングのチーム代表兼CEOに就任するのは、これまでレーシング・ブルズを率いてきたローラン・メキーズ。彼は来たるベルギーGPより、新たな指揮官としてレッドブルを率いる。

一方、メキーズの後任には、豊富な経験を持つアラン・パーメインが就任する。2024年シーズン初頭にレーシング・ディレクターとしてチームに加わって以降、チーム運営の中核を担ってきたパーメインは今後、チーム代表としての新たなステージに挑む。

レッドブル・レーシングの顔として君臨してきたクリスチャン・ホーナーの退任は、F1における一つの時代の終焉を意味する。2度にわたるタイトル連覇期を築き上げた名将の退場は、レッドブルだけでなく、F1界全体にも大きな衝撃を与えている。