カルロス・サインツ、5番手に失望…角田裕毅の事故で連鎖クラッシュ「2戦連続でポールのチャンスを失った」
スクーデリア・フェラーリのカルロス・サインツは、F1アゼルバイジャンGPの予選Q3で発生した角田裕毅のクラッシュによって、2戦連続でポールポジションを獲得するチャンスを失ったと嘆いた。
Q3最終アタックの際、日本人ルーキーの背後から計測ラップを始めたサインツは、目の前でタイヤスモークが上がった事で回避行動に移ったものの、自身もまた壁にヒットする結末を迎えた。
この結果、チームメイトのシャルル・ルクレールがモナコに続いてポールを獲得した一方、サインツは5番グリッドに甘んじる事となった。
モンテカルロ市街地コースでの予選Q3では、暫定ポールの座に付けていたルクレールが最終アタックの際にプールサイドの出口でクラッシュを喫し、今回と同じ様に赤旗が振られてセッションはそのまま終了を迎えた。サインツは最後のラップを走り終えてさえいればポールのチャンスがあったとして、フラストレーションをあらわにしていた。
バクーでの予選を振り返ったサインツは、不必要な低速走行を防止するためにセーフティーカー・ライン間を一定速度以上で走るよう定めたFIAのルールに触れ、自身の事故につながった一連の出来事を次のように説明した。
「最終3コーナーで大渋滞が発生するであろう事は誰もが予想していた事だけど、FIAはこうした事態を回避しようとしていた。でも誰かが前方で”ゲーム”を始めたために、(前を走る)ユーキとの距離が近づき過ぎてしまい、これがクラッシュの原因になった」
「ターン1とターン2まではかなりの速さを刻めていたけど、目の前でユーキがロックアップしてクラッシュする様子が目に飛び込んできた」
「コーナーを通過してラップを続けるか、ブレーキを踏んでクラッシュを避けるか迷った挙げ句、僕自身もクラッシュしてしまった」
「残念だよ。あんな事は起こるべきじゃなかったし、またしてもこういう予選になってチャンスを失ったわけだからね。2戦連続でポールを狙えるチャンスがあったのに、毎回目の前で何かが起こってしまう。本当に悔しい」
「ただ、チームの事を思えばハッピーだ。自分たちが徐々に改善している事が示せたわけだしね。明日のレースで何とかリカバーできるよう頑張るよ」
レーシングディレクターを務めるローラン・メキーズはサインツのクラッシュについて次のように振り返った。
「カルロスのクラッシュ? あれはツノダのスモークに不意を突かれたためだ。こういう事はよくある話だ。とにかく、黄旗によって減速する必要があった事を踏まえれば、(クラッシュによる)彼のリザルトへの影響はなかった」
計4度の赤旗による混沌のグリッド争いでは、シャルル・ルクレール(フェラーリ)がポールポジションを獲得。ルイス・ハミルトン(メルセデス)が2番手、マックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)が3番手という結果となった。
2021年 F1アゼルバイジャングランプリ決勝レースは、日本時間6月6日(日)21時にスタート。1周6003mのバクー市街地コースを51周する事でチャンピオンシップを争う。