
F1オーストリアGP 2026 決勝結果:ラッセルが今季2勝目、フェルスタッペン猛追を凌ぎ1.611秒差の激戦制す
2026年FIA-F1世界選手権第8戦オーストリアGPの決勝レースが現地時間6月28日(日)にレッドブル・リンクで行われ、ジョージ・ラッセル(メルセデス)が3月の開幕戦以来となる今季2勝目をポール・トゥ・ウインで飾った。
表彰台の3台がわずか1.986秒差にひしめく大激戦となった。予選Q3でクラッシュを喫し、5番グリッドからスタートしたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が1.611秒差まで迫る2位。アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)が、そのフェルスタッペンから0.3秒差の3位でフィニッシュした。
レースは気温35℃、路面温度49℃という非常に暑いコンディション下で行われたが、想定されたほど気温が上がらなかったこともあり、大半のドライバーが2ストップ戦略を採用した。一方で、4台がリタイアし、2度にわたってバーチャル・セーフティーカー(VSC)が導入される波乱の展開となった。
負傷の王者が猛追、ラッセルが逃げ切る激闘
フェルスタッペンは予選でのクラッシュにより膝を痛めていたが、その闘志が衰えることはなかった。
2周目にシャルル・ルクレール(フェラーリ)を攻略して表彰台圏内に浮上すると、11周目にはルイス・ハミルトン(フェラーリ)と抜きつ抜かれつの激しいバトルを展開し、22周目には抜きどころとして珍しいターン5でオーバーテイクを決めて2番手に浮上した。
第2スティントを通して首位ラッセルとの差を1秒まで縮めると、ラッセルはアンダーカットを防ぐため44周目に先行して最終ストップを実施した。これにより首位に浮上したフェルスタッペンは、最終スティントでの勝負を見据えてスティントを引き延ばした。
最終スティントでタイヤの履歴差が広がることを恐れたラッセルは、フェルスタッペンの背後を走る僚友アントネッリをピットに入れ、フェルスタッペンのステイアウトを阻止するようチームに要求したが、この案は実行されなかった。
フェルスタッペンは残り22周でハードタイヤに履き替え、ラッセルの後方10秒の位置で復帰した。6周分のタイヤ履歴差を生かして猛烈な追い上げを見せたが、ラッセルが僅差で逃げ切った。
レース後、ラッセルは「ここまで巻き返すために、チームと一緒に懸命に取り組んできた。もちろん、一時は苦しい時期もあった」と振り返りつつ、「マックスとレッドブルは本当に速かった。彼らに敬意を表したい」とライバルを称賛した。
そのうえで「また優勝できて最高だよ。前回の勝利から少し時間が空いてしまったから、今夜はこの勝利を思い切り楽しむつもりだ」と喜びを語った。
また、フェルスタッペンは最後のピットストップでアンダーカットを仕掛けていれば、今季初優勝を飾れたはずだとして、戦略面に改善の余地があったと振り返った。
フェラーリ失速、VCARBがダブル入賞
優勝争いが期待されたフェラーリ勢は敗北を喫した。2番手スタートのルクレールはレース全体を通してペースが上がらず、8位に沈んだ。
3番手からスタートしたハミルトンもペース不足に苦しみ、打開策としてフィールド全体で3台のみとなる3ストップ戦略で巻き返しを狙るも5位に終わった。
マクラーレン勢は、オスカー・ピアストリが4位まで挽回する力走を見せた。一方のランド・ノリスは、スタート前にブレーキトラブルに見舞われた影響もあってか、7位に終わった。6位にはアイザック・ハジャー(レッドブル・レーシング)が入った。
中団グループではレーシング・ブルズがトップ10を守り抜いた。リアム・ローソンが9位、アーヴィッド・リンブラッドが10位でチェッカーを受け、ダブル入賞を果たした。
相次ぐトラブル、アストンとキャデラックに悪夢
レース中盤以降はアクシデントが相次いだ。25周目、ソフトタイヤでスタートしたカルロス・サインツ(ウィリアムズ)がホームストレートで停止し、1回目のVSCが導入された。原因についてチームとサインツは、パワーユニット(PU)のトラブルではとの見方を示した。
さらに53周目には、アレックス・アルボン(ウィリアムズ)が跳ね飛ばしたボラードを回収するため、短時間のVSCが再び導入された。
アストンマーティン・ホンダ勢にとっては、再び厳しい週末となった。フェルナンド・アロンソはピットレーンの速度超過により5秒ペナルティを受け、完走した中では最下位となる18位でフィニッシュした。ランス・ストロールはバッテリーのデータに異常値が確認されたため、45周目にチームからの指示でリタイアした。
キャデラックも再び信頼性トラブルの餌食となり、開始早々に2台そろってレースを終えた。バルテリ・ボッタスはブレーキのオーバーヒートにより2周目でリタイア。セルジオ・ペレスは「コックピット内に煙が充満している」と訴え、こちらもブレーキのオーバーヒートにより、わずか4周目にマシンを降りた。
2026年F1第8戦 オーストリアGP 決勝リザルト
| Pos | No | Driver | Team | Laps | Time | PTS |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 63 | ラッセル | メルセデス | 71 | 1:26:37.979 | 25 |
| 2 | 3 | フェルスタッペン | レッドブル | 71 | +1.611s | 18 |
| 3 | 12 | キミ・アントネッリ | メルセデス | 71 | +1.986s | 15 |
| 4 | 81 | ピアストリ | マクラーレン | 71 | +21.809s | 12 |
| 5 | 44 | ハミルトン | フェラーリ | 71 | +26.393s | 10 |
| 6 | 6 | ハジャー | レッドブル | 71 | +29.399s | 8 |
| 7 | 1 | ノリス | マクラーレン | 71 | +31.505s | 6 |
| 8 | 16 | ルクレール | フェラーリ | 71 | +45.659s | 4 |
| 9 | 30 | ローソン | レーシングブルズ | 70 | +1 lap | 2 |
| 10 | 41 | リンブラッド | レーシングブルズ | 70 | +1 lap | 1 |
| 11 | 5 | ボルトレート | アウディ | 70 | +1 lap | 0 |
| 12 | 27 | ヒュルケンベルグ | アウディ | 70 | +1 lap | 0 |
| 13 | 10 | ガスリー | アルピーヌ | 70 | +1 lap | 0 |
| 14 | 87 | ベアマン | ハース | 70 | +1 lap | 0 |
| 15 | 43 | コラピント | アルピーヌ | 70 | +1 lap | 0 |
| 16 | 31 | オコン | ハース | 69 | +2 laps | 0 |
| 17 | 23 | アルボン | ウィリアムズ | 69 | +2 laps | 0 |
| 18 | 14 | アロンソ | アストンマーティン | 68 | +3 laps | 0 |
| NC | 18 | ストロール | アストンマーティン | 45 | DNF | 0 |
| NC | 55 | サインツ | ウィリアムズ | 23 | DNF | 0 |
| NC | 11 | ペレス | キャデラック | 4 | DNF | 0 |
| NC | 77 | ボッタス | キャデラック | 2 | DNF | 0 |
コンディション
| 天気 | 晴れ |
|---|---|
| 気温 | 35℃ |
| 路面温度 | 49℃ |
| 周回数 | 71 |
セッション概要
| グランプリ名 | F1オーストリアGP |
|---|---|
| レース種別 | 決勝 |
| レース開始日時 |
サーキット
| 名称 | レッドブル・リンク |
|---|---|
| 設立 | 1969年 |
| 全長 | 4326m |
| コーナー数 | 10 |
| 周回方向 | 時計回り |