決勝後にリアム・ローソンへ追突を謝罪するアーヴィッド・リンブラッド(レーシング・ブルズ)、2026年9月26日(土) F1アゼルバイジャンGP(バクー市街地コース)
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同じリスタートの同士討ち、なぜ一方だけ処分? “不可解なリンブラッド裁定”で示された「2つの理由」

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「フロアに穴が開くほど強くぶつけられた」――チームメイトである自身に追突しながらも、アーヴィッド・リンブラッドにペナルティが科されなかったことに、リアム・ローソン(レーシング・ブルズ)は不満を隠さなかった。

9月26日(土)にバクー市街地コースで行われた2026年F1第15戦アゼルバイジャンGP決勝では、セーフティーカー(SC)明けのターン1で2組の同士討ちが発生した。

ピエール・ガスリーに衝突したフランコ・コラピント(アルピーヌ)には次回出走時の5グリッド降格が科されたが、その後方でローソンに接触したリンブラッドに処分が科されることはなかった。

同じ同士討ちとなったこの2件のインシデントは、なぜ異なる裁定となったのだろうか?

フロア破損も不問、ローソン「理解できない」

決勝前のグリッドに立つレーシング・ブルズのリアム・ローソンとアラン・パーメイン代表、2026年9月26日(土) F1アゼルバイジャンGP(バクー市街地コース)Courtesy Of Red Bull Content Pool

決勝前のグリッドに立つレーシング・ブルズのリアム・ローソンとアラン・パーメイン代表、2026年9月26日(土) F1アゼルバイジャンGP(バクー市街地コース)

ローソンはターン1のブレーキング区間でエステバン・オコン(ハース)と並走していた。そこにロックアップしたリンブラッドが追突。ローソンのVCARB 03はフロアに大きなダメージを負ったが、デレク・ワーウィックを含む5名のスチュワードは不問とする判断を下した。

この一件についてローソンは、リンブラッドが7位入賞してチームにポイントを持ち帰ったことを踏まえ、表立ってチームメイトを非難することはなかったが、それでも裁定には納得できないと語った。

「チームにとっては良かったよ。チームメイトに抗議するつもりはないけど、僕には理解できないね。だって、フロアに穴が開くほど強くぶつけられたんだから」

「僕はただ、相手にスペースを残しながら、コーナーに向けて曲がろうとしていただけだ。だから僕の立場からすると理解できないけど、チームにとっては良かった、ということにしておくよ」

スチュワードが示した「2つの理由」

アルピーヌの同士討ちのケースとは対照的に、スチュワードがリンブラッドの追突を不問とした理由は大きく2つあった。

そのうちの一つは、リンブラッドに残されていたスペースが限られていたこと。もう一つは、リンブラッドの前方で、コラピントを起点としてガスリーとランド・ノリス(マクラーレン)が巻き込まれる多重事故が発生したことだった。

スチュワードは、「コラピントがブレーキをロックさせたことにより、リンブラッドのすぐ前方を走っていた複数のマシンがブレーキを踏む連鎖反応が生じた」としたうえで、「リンブラッドは左右両側にマシンがいる位置にいた」と指摘した。

各車の位置と動きを検証したうえでスチュワードは、「この接触は主としてリンブラッドに残されていたスペースが限られていたことと、前方のインシデントによって引き起こされた連鎖反応の結果」であり、「リンブラッドが全面的、または主として責任を負うと判断できるような行為やミス」はなかったと結論づけた。

ただし、映像のみから判断する限り、多重事故が発生した前方とは十分な距離があるうえ、接触が発生したタイミングもほぼ同時に見える。

つまり、コラピントが起因となった多重事故から独立したインシデントとの印象は否めず、「前方の接触により生じた連鎖反応の結果」としたスチュワードの判断は、必ずしも腑に落ちるものではなかった。

リンブラッド謝罪も「オコンが動いた」

リンブラッドはチームとローソンに謝罪する一方、必ずしも自らがすべての責任を負うべきインシデントではないと考えている。

「正直、2回のリスタートはどちらもあまり良くなかった」とリンブラッドは振り返った。

「僕の周りでは、僕とエステバン(オコン)、いやオリー(ベアマン)だったかな、ストレートで3回くらい加速しかけてはブレーキを踏んで、また加速するという感じだった。完全に混沌としていたし、そのせいでバッテリーも適切な状態になっていなかった」

「本来なら集団でまとまって低速で進み、そこから全員が一斉に加速するべきだと思う。来週のブリーフィングでは間違いなく議題に上がるだろうし、話し合うことになると思う」

「結局のところ、ここには2kmのストレートがあるから、タイヤもブレーキも温度が下がってしまう。そこに加えてバッテリーという新しい問題もあるわけで、みんなが加速と減速を繰り返すような状況はかなり危険だ」

バクー市街地コースを走行するアーヴィッド・リンブラッド(レーシング・ブルズ)のVCARB 03、2026年9月26日(土) F1アゼルバイジャンGP決勝Courtesy Of Red Bull Content Pool

バクー市街地コースを走行するアーヴィッド・リンブラッド(レーシング・ブルズ)のVCARB 03、2026年9月26日(土) F1アゼルバイジャンGP決勝

映像からは確認できないが、リンブラッドは次のように語り、オコンがブレーキング中に動いたことが、事故の直接的な引き金になったと主張した。

「ターン1では誰もが少しブレーキングが遅れていた。僕はエステバンに仕掛けようとしていたんだけど、彼がブレーキング中に動いたから、避けなきゃならなくなった。その結果、フロントが少しロックして、リアム(ローソン)にぶつかったんだ」

「もちろん、彼にはもう謝ったし、チームにも謝った。望んでいたことじゃないし、今日は2台ともがポイントを獲れた可能性があったからね。でも同時に、結果は結果として受け止める」


2026年F1第15戦アゼルバイジャンGP決勝では、ジョージ・ラッセル(メルセデス)がポール・トゥ・ウインで今季3勝目を飾った。マックス・フェルスタッペンが2位、アイザック・ハジャーが3位に入り、レッドブル・レーシングがダブル表彰台を獲得した。

マレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットを舞台とする次戦バーレーンGPは、10月2日(金)のフリー走行1で幕を開ける。

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