
7台DNF、“2チーム同士討ち”の大波乱…ラッセルが0.196秒差でバクー制覇 / F1アゼルバイジャンGP 2026《決勝》結果と詳報
2026年F1第15戦アゼルバイジャンGPの決勝が現地時間9月26日(土)に行われ、猛追するマックス・フェルスタッペン(レッドブル)をわずか0.196秒差で退け、ジョージ・ラッセル(メルセデス)がポール・トゥ・ウインを飾った。
3位にはフェルスタッペンから10秒遅れでチームメイトのアイザック・ハジャーが入り、レッドブルがダブル表彰台を獲得した。
Courtesy Of Mercedes-Benz Grand Prix Ltd.
優勝後に両腕を広げて喜びを表すジョージ・ラッセル(メルセデス)、2026年9月26日(土) F1アゼルバイジャンGP決勝(バクー市街地コース)
バクー市街地コースで行われた51周のレースは、7台がチェッカーフラッグを受けられない大波乱の展開となった。2度にわたりセーフティーカー(SC)が導入され、アルピーヌとレーシング・ブルズでは同士討ちが発生。マクラーレン勢は終盤、相次いで上位争いから脱落した。
スタートタイヤはソフトとミディアムでほぼ二分された。トップ10では、ポールポジションのラッセル、5番グリッドのランド・ノリス(マクラーレン)、7番手と9番手のアルピーヌ勢、8番手のフェルスタッペンがミディアムを選択。1ストップ戦略が主流となった。
同門同士討ちが相次ぎ大混乱、ノリスらリタイヤ
Courtesy Of McLaren
追突事故でマシンを降りコース脇を歩くランド・ノリス(マクラーレン)、2026年9月26日(土) F1アゼルバイジャンGP決勝(バクー市街地コース)
レーシング・ブルズとアルピーヌは同士討ちを喫した。
30周目、ノリスがターン1でロックアップし、二つ順位を落として9番手へ後退。その翌周、アレックス・アルボン(ウィリアムズ)がターン5を曲がり切れず、バリアに激突した。これにより1回目のSCが導入され、各車が一斉にピットへ向かった。
衝撃的な場面が広がったのは36周目のリスタートだった。前方では、フェルスタッペンがオスカー・ピアストリ(マクラーレン)を抜いて2番手に浮上。直後、後方で複数のマシンが絡む接触が起きた。
フランコ・コラピント(アルピーヌ)がイン側へ飛び込み、チームメイトのピエール・ガスリーに衝突。弾かれたガスリーは、さらにアウト側のノリスに接触した。さらにその後方では、アーヴィッド・リンブラッド(レーシング・ブルズ)がチームメイトのリアム・ローソンに追突した。
この混乱を受けて再びSCが導入され、7番手を走っていたガスリーと、コラピント、ノリスがリタイヤ。アルピーヌは2台ともレースを終えた。
ローソンは「チームメイトにぶつけられるのって最高だな。マジで最高だよ」と無線で皮肉り、ガスリーは「大量にポイントを失った」と失望をあらわにした。
フェルスタッペン猛追も0.196秒及ばず
フェルスタッペンは、予選で発生した内燃エンジン(ICE)のトラブルを受け、決勝前にパワーユニット(PU)のコンポーネントを交換していた。今季4基目のICE、ターボチャージャー、エキゾーストと、5基目のPU補助コンポーネント(PU-ANC)を投入。いずれも年間使用上限内に収まり、グリッド降格ペナルティは受けなかった。
8番グリッドからスタートすると序盤にオーバーテイクを重ね、3周目には5番手、6周目にはハジャーを抜いて3番手に浮上した。だが、その後はタイヤに苦しんでペースを落とし、ソフトへの交換を求める場面もあった。
2度目のリスタート翌周の40周目、ターン1でピアストリがロックアップ。レーススタートではターン1までに2番手へ浮上していたが、今度は3番手から一気に15番手まで転落した。ハジャーが3番手に上がり、レッドブル勢がダブル表彰台圏内に入った。
フェルスタッペンは終盤、オーバーテイク・モードを使い、ラッセルを猛追し続けた。最終ラップにはボッタスがターン15のバリアに衝突。黄旗が振られるなか、ラッセルが僅差で逃げ切った。
ラッセルにも危うい場面があった。レース折り返しを前に、「タイヤを確認してくれ。右側がウォールに少し触れた。感触は問題なさそうだけど」と無線で報告。幸いにも空気圧の異常は確認されず、走行を続けた。
Courtesy Of Red Bull Content Pool
パルクフェルメでヘルメットを手に笑顔で並ぶレッドブル・レーシングの2位マックス・フェルスタッペンと3位アイザック・ハジャー、2026年9月26日(土) F1アゼルバイジャンGP決勝(バクー市街地コース)
アントネッリ16番手から5位、ハースW入賞
Q1でのクラッシュにより16番手からスタートしたアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)は、1周目に一つ順位を落として後退したが、17周目にはオリバー・ベアマン(ハース)を抜いてポイント圏内まで浮上。終盤はシャルル・ルクレール(フェラーリ)を追ったものの、攻略には至らず5位でフィニッシュした。
ルクレールが4位を守り、チームメイトのルイス・ハミルトンが6位に続いた。リンブラッドはローソンへの追突がありながらも7位でフィニッシュ。ハースはエステバン・オコンが8位、ベアマンが9位に入り、ダブル入賞を果たした。
予選での黄旗不遵守による5グリッド降格で14番グリッドからスタートしたカルロス・サインツ(ウィリアムズ)は、残り3周でニコ・ヒュルケンベルグ(アウディ)をオーバーテイク。10位でチェッカーを受け、1ポイントを持ち帰った。
アロンソ、最高速不足で順位守れずアストンWリタイヤ
最後列のアストンマーティン・ホンダ勢はソフトを履いてスタートした。フェルナンド・アロンソは開始直後にキャデラック勢を抜いたものの、ロングストレートですぐに抜き返された。最後尾を走行していたチームメイトのランス・ストロールは9周目、エスケープロードにマシンを止めてリタイヤした。
アロンソは13周目のラップ中盤で再びバルテリ・ボッタス(キャデラック)を攻略。だが、トップスピード不足は大きく、次のメインストレートで逆転を許して最下位へ後退した。
17周目にはターン3、20周目と21周目にはターン7でボッタスの前に出たが、そのたびにメインストレートで順位を奪われた。22周目に入る前にピットへ戻るとマシンを降り、アストンマーティン・ホンダはダブルリタイヤで厳しい週末を終えた。
一方、セルジオ・ペレスは完走した15台中最下位の15位でフィニッシュしたが、チームメイトに対して著しい速さを見せ、1周あたり1.5秒上回るペースでボッタスを引き離し続けた。
2026年F1第15戦 アゼルバイジャンGP 決勝リザルト
| Pos | No | Driver | Team | Laps | Time | PTS |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 63 | ラッセル | メルセデス | 51 | 1:38:02.143 | 25 |
| 2 | 3 | フェルスタッペン | レッドブル | 51 | +0.196s | 18 |
| 3 | 6 | ハジャー | レッドブル | 51 | +10.704s | 15 |
| 4 | 16 | ルクレール | フェラーリ | 51 | +14.136s | 12 |
| 5 | 12 | キミ・アントネッリ | メルセデス | 51 | +14.512s | 10 |
| 6 | 44 | ハミルトン | フェラーリ | 51 | +22.382s | 8 |
| 7 | 41 | リンブラッド | レーシングブルズ | 51 | +31.159s | 6 |
| 8 | 31 | オコン | ハース | 51 | +31.189s | 4 |
| 9 | 87 | ベアマン | ハース | 51 | +31.929s | 2 |
| 10 | 55 | サインツ | ウィリアムズ | 51 | +32.416s | 1 |
| 11 | 27 | ヒュルケンベルグ | アウディ | 51 | +33.231s | 0 |
| 12 | 30 | ローソン | レーシングブルズ | 51 | +34.013s | 0 |
| 13 | 5 | ボルトレート | アウディ | 51 | +34.230s | 0 |
| 14 | 81 | ピアストリ | マクラーレン | 51 | +36.401s | 0 |
| 15 | 11 | ペレス | キャデラック | 51 | +41.400s | 0 |
| 16 | 77 | ボッタス | キャデラック | 49 | DNF | 0 |
| NC | 43 | コラピント | アルピーヌ | 36 | DNF | 0 |
| NC | 10 | ガスリー | アルピーヌ | 35 | DNF | 0 |
| NC | 1 | ノリス | マクラーレン | 35 | DNF | 0 |
| NC | 23 | アルボン | ウィリアムズ | 29 | DNF | 0 |
| NC | 14 | アロンソ | アストンマーティン | 20 | DNF | 0 |
| NC | 18 | ストロール | アストンマーティン | 7 | DNF | 0 |
コンディション
| 天気 | 晴れ |
|---|---|
| 気温 | 26℃ |
| 路面温度 | 48℃ |
セッション概要
| グランプリ名 | F1アゼルバイジャンGP |
|---|---|
| レース種別 | 決勝 |
| レース開始日時 |
サーキット
| 名称 | バクー市街地コース |
|---|---|
| 設立 | 2016年 |
| 全長 | 6003m |
| コーナー数 | 20 |
| 周回方向 | 時計回り |