アストンマーチンのセバスチャン・ベッテルとアルファロメオのキミ・ライコネン、2021年7月4日F1オーストリアGPにて
Courtesy Of Aston Martin Lagonda Limited / Alfa Romeo Racing

最終周のクラッシュに関するライコネンとベッテルの見解「キミはわざとやったわけじゃない」

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アストンマーチンのセバスチャン・ベッテルはF1第9戦オーストリアGP決勝の最終ラップで発生したアルファロメオのキミ・ライコネンとの接触事故について「キミはわざとやったわけじゃない」と友人を擁護した。

フェラーリの元チームメイト同士は最終盤にポイント圏外で12番手を争っていた。インシデントはベッテルがターン4でライコネンのイン側を刺し、脱出しようとした際に発生した。

ライコネンの右フロントがベッテルの左リアに衝突した事で、2台のマシンはグラベルに飲み込まれていった。ライコネンは足を引きずりながら16位でフィニッシュしたものの、ベッテルはリタイアを余儀なくされた。

「今日のレースは楽じゃなかった。キミとの件は行き違いだと思う」とベッテル。

「僕が前にいるのが見えていなかったんだと思う。左リアに接触を感じたんだけど、僕はターン4から上手く蹴り出して、ターン5に差し掛かった時にはキミの右前方にいたんだ」

「キミはわざとやったわけじゃないよ」

一方のライコネンは「分からない。見直してみなきゃね。確かなのはホイール同士が接触してコース外に出たってことだけだ」と振り返る。

「不運な終わり方だったけど二人ともポイント圏外だったから大きな違いはない」

「彼を目視したけど、どうして接触してしまったのかは分からない。僕が動いたのか、彼が動いたのか。見てみない事にはね」

ライコネンはベッテルとの件には腹を立てていないが、トラックリミットによって黒白旗が振られた件に関しては、チーム側からの警告がなかったとして無線で不満をぶちまけていた。

スチュワードは一件の非はライコネンにあるとして、ドライブスルー・ペナルティと2点のペナルティポイントを科す裁定を下した。レース後であるためドライブスルーは20秒加算とされ、罰則ポイントは6点に達した。

ただ罰則を科されたにも関わらず、1.5秒前でフィニッシュしたニコラス・ラティフィ(ウィリアムズ)がダブルイエロー無視で30秒加算となったため、ライコネンは降格する事なく逆に最終15位に繰り上がった。

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