TVインタビューに答えるフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)、2022年7月1日F1イギリスGP
Courtesy Of Alpine Racing

フェルナンド・アロンソ「週末は終わった」マシン始動せずDNS…本戦最後尾に

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フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)は7月9日のF1オーストリアGPスプリントのフォーメーションラップの際、タイヤウォーマーを付けたままグリッドに放置された。クルマが始動しないトラブルに見舞われたため、それどころではなかったのだ。

フロアの損傷に見舞われた予選を経て8番グリッドに着いたアロンソは、エンジンが掛からずフォーメーションラップに加われなかった。アルピーヌはピットレーンにクルマを戻し、外部バッテリーによる再始動を試みたが上手くいかず、アロンソは1周も走る事なくスプリントを終えた。

スタート前の混乱についてアロンソは「スタートできず悔しい。グリッド上でクルマの電源が入らず、ピットレーンに移動して外部バッテリーを試してみたけど、それでもまだスイッチが入る気配がなく、リタイアせざるを得なかったんだ」と説明した。

「電気系統のトラブルのようにみえるけど、まだ調査中だ。ツイてないことに、今年はかなり競争力の高い走りをしているにも関わらず、何度か不運な目に遭っている」

The Raceによると2度のF1ワールドチャンピオンは今年の自身について、最終戦までタイトルを争った2012年のフェラーリ時代に匹敵するほど高い水準でドライブ出来ており「ドライビングの面ではおそらく最高レベルにある」と主張した。

にも関わらず、開幕10戦を終えて僅か28ポイントのドライバーズランキング10位に留まっているのは「リタイアや不運、信頼性」に関わる問題が続いているためだとして、潜在的に「60~70ポイント」を失っている可能性があると主張。「本当に奇妙なシーズン」だと評した。

サウジアラビアではウォーターポンプのトラブルに見舞われ、オーストラリアでは油圧系の問題でクラッシュし、エミリア・ロマーニャでは車体損傷でリタイヤ。また、マイアミではコース外走行でアドバンテージを得たとして入賞を剥奪され、更にカナダでは最前列を掴むもエンジントラブルに見舞われている。

アロンソは「レースや週末を見ずに順位だけを見ている人たちは、この2022年シーズンを見て間違った印象を持つだろうね」と付け加えた。

日曜の本レースは最後尾からのスタートとなる。傍観者としてスプリントに参加したアロンソは「DRSトレイン」に苦しむライバル達を目の当たりし、オーバーテイクは困難との見方を示して「週末は終わった」と強調した。


2022年F1オーストリアGPスプリントではマックス・フェルスタッペン(レッドブル)がポール・トゥ・ウインを飾り、2位にシャルル・ルクレール、3位にカルロス・サインツと、フェラーリ勢が続く結果となった。

決勝レースは日本時間7月10日(日)22時にフォーメーションラップを迎える。1周4326mのレッドブル・リンクを71周する事でチャンピオンシップを争う。

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