F1オーストラリアGPで優勝し喜ぶセバスチャン・ベッテル
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連覇セバスチャン・ベッテル「運だけで優勝なんてできない」

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2年連続で開幕オーストラリアGPを制したセバスチャン・ベッテル(Ferrari)は、25日(日)の決勝レースを終えて、運が良いだけで勝利を得たのではないと主張した。3番グリッドスタートのベッテルは、コース上のアクシデントが味方をした事で、奇跡的に先頭に躍り出た。

アルバート・パーク・サーキットでのレースは例年波乱必至の荒れた展開となるが、それは今年も変わらなかった。週末を通して圧倒的な速さをみせつけポールポジションを獲得したルイス・ハミルトン(Mercedes)。決勝でもそのペースが陰ることはなく、フェラーリを突き放していた。

勝てないかに思われたその時、勝利はベッテルへと転がり込んだ。前を走るハミルトンと僚友キミ・ライコネンがピットストップに動いた事でベッテルは暫定トップを走行。その最中にハース勢のマシンストップにより、バーチャル・セーフティーカー(VSC)がコールされた。

コース上の走行速度が制限されたため、相対的にピットストップでのロスタイムが最小化された。機を逃さずピット・インしたベッテルは、先頭をキープしたままコースへ復帰し、そのままチェッカーフラッグを受けた。

この逆転劇に驚いたのはメルセデス陣営。同チームのレース管理システムは、ベッテルからポジションをキープするに十分なギャップをハミルトンが築いていると示していたからだ。トト・ウォルフ代表は、ソフトウェアにバグが発生していたものとみて調査を指示している。

様々な要因がベッテルの肩を持ったことは疑いないが、さりとてチームが判断を誤るなりベッテルのペースが不足していたりすればこの結果が生まれ得なかったのも事実である。

ラッキーってだけじゃ優勝はできない

セバスチャン・ベッテル決勝: 1位, グリッド: 3位

今日は僕らの日だったね。セーフティカーが助けになったのは間違いないけど、それ以外の部分ではチームとして全てやりきったと思う。そうでなければ臨機応変に対応できないよ。レース前には様々なシナリオを評価し、レースでは速さがあった。逃げる立場のルイスは確かに速かったけど、彼が必要としていたほどは速くはなかったんじゃないかな。

マシンに対してもう少し自信が持てるようになりたい。求めるレベルにまではまだ達していないんだ。やるべき事はたくさんあるけど、今日は2台揃って表彰台に上れたから最高だよ。予選でのマシンは悪くない感じだったけど、まだ幾らか難があるから対処しないとね。まだまだ問題が多いんだ。自分がどんなマシンを求めているかはハッキリしてるから、後は作業に取り組むだけさ。僕らが必要としているだけのポテンシャルがこのマシンに備わっている事を信じてる。


開幕を制したのはフェラーリのセバスチャン・ベッテル。キミ・ライコネンが3位表彰台に上がり、跳馬がメルセデスを従えコンストラクターズ1位に躍り出た。2018年FIA F1世界選手権第2戦バーレーンGPは日本時間4月6日(金)20時からのフリー走行で幕を開ける。

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