引退アロンソ 有終の美ならず11位…ホンダ勢はガスリーがリタイヤ / F1アブダビGP《決勝》結果とダイジェスト
2018シーズンFIA F1世界選手権 最終第21戦アブダビGP決勝レースが11月25日に行われ、メルセデスAMGのルイス・ハミルトンがポール・トゥ・ウイン。今季11勝目、通算73勝目を上げた。
2位はスクーデリア・フェラーリのセバスチャン・ベッテル。3位表彰台にはレッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンが滑り込んだ。トロロッソ・ホンダ勢はブレンドン・ハートレーが12位、ピエール・ガスリーはポイント圏内10番手を走行していた残り6周のところでリアから白煙。オイル漏れのトラブルによって無念のリタイヤと終わった。
F1での引退レースに臨んだマクラーレンのフェルナンド・アロンソは、ガスリーのリタイヤによって11番手に浮上。ギアを一段上げて前を行くハースのケビン・マグヌッセンとのギャップを詰め、キャリア最後のポイントをもぎ取りにかかったものの、ランオフエリアに飛び出したことで5秒ペナルティ。
一歩及ばず11位フィニッシュという結果に終わり、残念ながら有終の美を飾る事はできなかった。だが、世界中のF1ファンはこの日のドライバー・オブ・ザ・デイに蒼きマタドールと呼ばれた現役最強ドライバーを選出。レース終了後のホームストレートにはシーズンのフィナーレを告げる花火と共に、ベッテルとハミルトンがアロンソと共にドーナツターンを描き、偉大な王者の引退に花を添えた。
© Getty Images / Red Bull Content Pool、ハリウッド俳優のウィル・スミスもレースを観戦
前戦ブラジルGPから2週間後に行われた今季最後のグランプリの舞台は、総工費3兆円の開発計画の一環として建設されたヘルマン・ティルケ設計のヤス・マリーナ・サーキット。決勝は、日本時間25日(日)22時10分にブラックアウトを迎え、1周5554mのコースを55周する事で争われた。
日曜の現地ヤス島も快晴に恵まれ、チャンピオンシップポイントを争う決勝のフォーメーションラップは気温32℃、路面24℃のドライコンディションで開始された。アブダビはウェット確率ゼロ%が特徴の一つだが、FIAはレース前の公式予報でセッション中の降水確率を40%と予想。中盤の23周目に一時軽い降雨があった。
伊タイヤメーカーのピレリは、今年のF1アブダビGPにハイパーソフト(桃)、ウルトラソフト(紫)、スーパーソフト(赤)の3種類のコンパウンドを持ち込んだ。レースでは最低2種類のコンパウンドを使用する義務があり、多くのチームはスーパーソフトを第二スティントに投入した。
最終戦は波乱のオープニングラップと共にスタートした。ストレート終端のターン9、ルノーのニコ・ヒュルケンベルグがコーナーへの進入の際にイン側のロマン・グロージャンと接触。アウト側にいたヒュルケンベルグのマシンが一回転し、フロアを上にする形で逆さまにひっくり返った。マシンリアからは炎。幸いにも大事には至らず、無事にレスキューに救出された。コース上にはイエローフラッグ。セーフティーカーが出動し5周目にリスタートとなった。
この混乱によってデブリを拾ったハートレーは、ピットに入りタイヤとフロントウィングを交換。1ストップ狙いで最も硬いスーパーソフトバンクに履き替えて最後尾19番手で隊列に戻ったものの、その後の4周目に単独でクラッシュ。タイヤバリアに軽く接触した。路面は砂埃が酷く滑りやすい状況であった。
20台中、ガスリーとヒュルケンベルグを含めた計5台がチェッカーを受ける事無くレースを終えた。7周目、ホームストレート上でフェラーリのキミ・ライコネンがマシンストップ。コース上で復旧を試みるも叶わず、跳ね馬でのラストレースをリタイヤという形で終える事となった。クルマの撤去のためにバーチャルセーフティカーがコール。このタイミングでトップのハミルトンを中心に複数台がピットインへと動いた。
26周目、来季インディカーへと参戦するザウバーのマーカス・エリクソンがマシントラブルでリタイア。47周目には9番手を走行していたフォースインディアのエステバン・オコンがオイル漏れのトラブル。ピットレーンに進入したところでマシンが止まった。
2018年F1第21戦アブダビGP決勝リザルト
Pos | No | Driver | Team | Laps | Time | PTS |
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1 | 44 | ハミルトン | メルセデス | 55 | 1:39:40.382 | 0 |
2 | 5 | ベッテル | フェラーリ | 55 | +2.581 | 0 |
3 | 33 | フェルスタッペン | レッドブル | 55 | +12.706 | 0 |
4 | 3 | リカルド | レッドブル | 55 | +15.379 | 0 |
5 | 77 | ボッタス | メルセデス | 55 | +47.957 | 0 |
6 | 55 | サインツ | ルノー | 55 | +72.548 | 0 |
7 | 16 | ルクレール | ザウバー | 55 | +90.789 | 0 |
8 | 11 | ペレス | フォースインディア | 55 | +91.275 | 0 |
9 | 8 | グロージャン | ハース | 54 | +1 lap | 0 |
10 | 20 | マグヌッセン | ハース | 54 | +1 lap | 0 |
11 | 14 | アロンソ | マクラーレン | 54 | +1 lap | 0 |
12 | 28 | ハートレー | トロロッソ | 54 | +1 lap | 0 |
13 | 18 | ストロール | ウィリアムズ | 54 | +1 lap | 0 |
14 | 2 | バンドーン | マクラーレン | 54 | +1 lap | 0 |
15 | 35 | シロトキン | ウィリアムズ | 54 | +1 lap | 0 |
NC | 10 | ガスリー | トロロッソ | 46 | DNF | 0 |
NC | 31 | オコン | フォースインディア | 44 | DNF | 0 |
NC | 9 | エリクソン | ザウバー | 24 | DNF | 0 |
NC | 7 | ライコネン | フェラーリ | 6 | DNF | 0 |
NC | 27 | ヒュルケンベルグ | ルノー | 0 | DNF | 0 |
コンディション
天気 | 晴れ |
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気温 | 32℃ |
路面温度 | 34℃ |
セッション概要
グランプリ名 | F1アブダビGP |
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レース種別 | 決勝 |
レース開始日時 |
サーキット
名称 | ヤス・マリーナ・サーキット |
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設立 | 2009年 |
全長 | 5281m |
コーナー数 | 21 |
周回方向 | 反時計回り |