2021 F1第22戦アブダビGP土曜3回目のフリー走行が12月11日にヤス・マリーナ・サーキットで行われ、ルイス・ハミルトン（メルセデス）が今週末最速となる1分23秒274分を記録。公式予選前最後のプラクティスでタイムシートのトップに立った。

マックス・フェルスタッペン（レッドブル・ホンダ）はタイトル争いのライバルに0.214秒及ばず2番手でクルマを降りた。

3・4番手にはバルテリ・ボッタスとセルジオ・ペレスが1000分の22秒違いで続いたが、トップ2はそんなチームメイト達のコンマ5秒前で頭ひとつ抜けた争いを繰り広げた。

この日も現地ヤス島は晴れ渡り、セッションは気温27℃、路面温度40℃のドライコンディションでスタートした。この条件でハミルトンが優勢に立った事は確かだが、予選および決勝は路面30℃以下程度と予想される日没後に行われるため、結果を占う事は難しい。

チャンピオン最終決戦に臨む両陣営のプログラムは対象的だった。メルセデスはソフト、レッドブル・ホンダはミディアムからセッションを開始した。

どのコンパウンドをレースタイヤとするかという視点もあるが、レッドブルは中間コンパウンドでのバランス取りを優先したものと思われる。対するメルセデスは皮むきのためにハードを1周のみ走らせたが、残りは全てソフトによる周回だった。

フェルスタッペンは途中でリアウイングの交換を余儀なくされた。クリスチャン・ホーナー代表は、これまでに経験した事のない「信頼性の問題」によるものだと説明した。

ポイントリーダーが初めてソフトタイヤを履いたのはウイング交換後の残り20分を切ってからだった。1回目の計測はターン6でタイヤを軽くロックアップさせ中断。最後まで3セクター全てをまとめ切る事はできなかったが、それでも僅差の2番手につけた。

ハミルトンも全てが順調だったわけではない。終盤の計測ラップの際にターン12で止まり切れずコース外に飛び出し、フラットスポットを作るシーンがあった。また前戦サウジアラビアと同じ様にニキータ・マゼピン（ハース）の走行を妨害する場面もあった。

アルファタウリ・ホンダ勢は、角田裕毅が1000分の28秒という僅差ながらも、再びチームメイトのピエール・ガスリーに先行する6番手をマーク。ルーキーとして臨む生涯最後のプラクティスセッションで印象的なパフォーマンスを見せた。

ワンオフのスペシャルカラーで臨むマクラーレン勢は、ここにきて手の内を明かしてきた。ランド・ノリスは角田裕毅をコンマ1秒差で抑えて5番手につけ、ダニエル・リカルドはカルロス・サインツとシャルル・ルクレールのフェラーリ勢に挟まれる9番手につけた。

FP2で2番手をマークしたアルピーヌは後方に沈んだ。エステバン・オコンは12番手、フェルナンド・アロンソは15番手でヘルメットを脱いだ。

全3ラウンド、計1時間が予定される2021年F1アブダビグランプリ公式予選は、日本時間12月11日(土)22時からヤス・マリーナ・サーキットにて行われる。

2021年F1第22戦アブダビGPフリー走行3（FP3）リザルト

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