
急速に崩れるセパンの路面「ピレリが舗装したのかと」異常なデグで予選と決勝に“意外な展開”か/F1バーレーンGP
9年ぶりにF1開催を迎えたセパン・インターナショナル・サーキットでは、走行中に舗装が崩れ、小石が路面に散らばる問題が発生した。ピレリによれば、路面のグリップ低下により、初日の予選シミュレーションのペースは事前の想定より「4.5秒」も遅かったという。
2026年F1第16戦バーレーンGPの初日プラクティスが10月2日(金)、マレーシアのセパンで行われた。懸念された雨は降らなかったが、想定を超える厳しい路面状態が各チームとドライバーを悩ませた。
崩れる舗装、想定より4.5秒遅れ
フリー走行を通して22台のマシンがコースを駆け抜ける中、これに伴ってタイヤだけでなく舗装自体も劣化した。フリー走行2回目(FP2)終了後には、清掃車が投入されるほどだった。
ピレリのチーフエンジニアを務めるシモーネ・ベッラは、「路面はかなり速いペースで劣化している。セッション中でさえそうだった。現時点では、完全にコントロールできている状況ではない」と指摘した。
また、事前の想定タイムとの「4.5秒」の隔たりについては、「一晩で4~5秒も速くなるとは思わない」と述べた。
一方、「安全性やパンクという点では大きな問題はない。路面が非常に粗いため、グリップが低くなっているという話だ」と説明。高い路面温度の中で全車が同時に走行する決勝では、舗装の劣化がさらに進む可能性を指摘した。
「レース中には、舗装がかなり劣化することも考えられる。致命的な問題ではなく、対処は可能だ。ただ、グリップの状態が理想的でないことは確かだ」
Courtesy Of McLaren
青と白に塗り分けられたセパン・インターナショナル・サーキットの縁石と路面、2026年10月1日(木) F1バーレーンGPメディアデー
ペレス「ピレリが舗装したのかと」
2017年以来のセパン走行となったセルジオ・ペレス(キャデラック)も、以前との違いに驚きを隠さなかった。
「別物だね」とペレスは語った。「当時とはマシンも大きく異なっているけど、このデグラデーションは…まるでピレリが舗装したのかと思うくらいだ。信じられないよ」
「デグラデーションはかなり大きいし、ピットストップも増えるだろうから、すごく興味深く、かなり難しいレースになるはずだ」
「これだけのデグラデーションは、これまであまり経験したことがない」
一方、セパン初走行となったアレックス・アルボン(ウィリアムズ)は、「路面は少し古くなっていて、もう少し手を入れてあげる必要があると思う。でも、それが面白さを生んでいるし、このコースを独特なものにしている」と評価した。
「日曜に各チームがどんな戦略を採るのか、レースはかなり面白くなりそうだね」
予選と決勝で勢力図に変化か
セパンは、路面の粗さやタイヤへの厳しさという点でバーレーン・インターナショナル・サーキットと共通する部分がある。デグラデーションがあまりに大きいため、予選での1周の速さと決勝スティントでの競争力が異なる可能性がある。
ベッラは、ロングランで安定したペースを維持するためには、タイヤの温度管理とマシンのバランスが重要になると説明した。
ただ、決勝を想定してマシンの最適なバランスを追求すると、予選では前後のタイヤ温度のバランスが適切でなくなる可能性もある。
「幾つかのチームは、ターン15の後のロングストレートを経てターン1に入るまでに、フロントを適切な状態に持っていけるようなセットアップになっていなかった」とベッラは語る。
「予選では一部のチームがより苦戦する一方で、決勝では同じチームがより良いパフォーマンスを見せるような、意外な展開が起きる可能性もある」
2026年F1バーレーンGPの初日FP2をトップで締め括ったのはシャルル・ルクレール(フェラーリ)。2番手アイザック・ハジャー(レッドブル・レーシング)を0.099秒差で退けた。3番手にはランド・ノリス(マクラーレン)が続く結果となった。
FP3は日本時間10月3日(土)13時30分から、公式予選は同17時から1時間に渡ってマレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットで開催される。セッションの模様はフジテレビNEXTで生配信・生中継される。