2021年F1カレンダーの再編は不可避…F1中国GPが延期の方向…代替としてアルガルヴェとイモラが浮上
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックの影響でオーストラリアでのシーズン開幕が危ぶまれる中、4月11日の第3戦中国GPが延期の方向で調整に入った。昨季同様、2021年シーズンのF1カレンダーの再編は不可避だ。
英Autosportによると、現地プロモーター「Juss Event」のゼネラルマネージャーを務めるYibin YangがF1側に対して今年後半への延期を申し入れた事を明らかにした。中国はパンデミック発生以降、国際的なスポーツイベントを全面的に中止している。
当局の発表によれば武漢での新型肺炎発生以降、昨年2月上旬を境に中国国内での感染者は激減しており、3月以降は1日あたり100名以下という状況が続いているが、年明けと共に首都北京に隣接する河北省で感染者が増加傾向に転じた事からロックダウンが実施されるに至っている。
F1はコロナ渦の混乱2年目を迎える今年、史上最多となる23戦を計画しているが、既にオーストラリアと中国の2つのイベントが不透明な状況に追い込まれており、F1と国際自動車連盟(FIA)は代替開催の計画を進めている。
複数の情報筋が伝えたところによると、F1は不測の事態に備えてヨーロッパの2会場での追加レースを検討しており、4月18日か4月25日にイモラ・サーキットで、また4月11日か5月2日にアルガルベ・サーキットで代替のイベントが開催される可能性があるという。
また、カタロニア・サーキットでの冬季プレシーズンテストも危機に直面しており、バーレーンが代替候補地に挙げられている。
アルガルベ・サーキット
なおオーストラリアGPは11月21日への延期が報じられており、これに伴いブラジル、アメリカ、メキシコの米国大陸トリプルヘッダーの開催が予想されている。
仮にオーストラリアと中国でのレースが当初の予定通りに行われない場合、シーズンは3月28日にバーレーンで開幕を迎える事になるが、現時点でシーズン閉幕は予定通り、初開催となる12月5日のサウジアラビアGPを経て12月12日のアブダビGPがフィナーレを告げる見通しだ。