アルガルベ・サーキット
サーキット名 | アルガルヴェ・サーキット |
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所在国 | ポルトガル |
住所 | Sítio do Escampadinho, Mexilhoeira Grande, 8500-148 Portimão, ポルトガル |
設立年 | 2008年 |
設計 | リカルド・ペーニャ |
全長 / コーナー数 | 4,684m / 15 |
周回数 | 66 |
ピット長 / 損失時間 | 473m / 22.6秒 |
ターン1までの距離*1 | 301m |
平均速度 | 204.7km/h |
最高速度 | 342km/h |
エンジン負荷と全開率*2 | 66% |
ブレーキ負荷 | |
ダウンフォースレベル | |
変速回数 | 45回/周 |
総工費 | 1億9,500万ユーロ億円 |
WEBサイト | autodromodoalgarve.com |
SNS | twitter facebook instagram |
*1 ポールポジションから最初の制動地点までの距離 *2 全開率は距離ではなくタイムベースで算出
オートドロモ・インターナシオナル・ド・アルガルヴェ(Autodromo Internacional do Algarve)は、ポルトガル南部のアルガルヴェ地方の北部丘陵地帯に位置するレーシングコースのことで、ポルティマオ・サーキット、あるいはアルガルベ・サーキットとも呼ばれる。ポルトガルGPの舞台として2020年10月23日~25日に初めてF1グランプリが開催された。
一帯は「アルガルヴェ・モータースポーツパーク」と呼ばれており、カルトドロモ・インターナシオナル・ド・アルガルヴェ(Kartódromo Internacional do Algarve)と名付けられたカート用トラックやオーフロード用のコースの他、屋内スイミングプールやフィットネスセンターなどを擁する5つ星ホテル、スタートアップ企業のためのビジネス・インキュベータ、短期滞在用のアパート郡などを備えている。
アルガルヴェは故アイルトン・セナがヨーロッパにおけるレース拠点としていた場所としても知られる。ポルトガルとセナと言えばF1初優勝だ。場所はアルガルヴェではなくエストリル・サーキットだが、1985年4月21日に開催されたポルトガルGPでセナは、キャリア初ポールポジションから全周リードを築いて初勝利を飾った。
We can't wait to return to Portugal in October 🙂
35 years ago, Portugal was the stage for an unforgettable race – when the great Ayrton Senna took his first F1 win 👀#PortugueseGP 🇵🇹 #F1 pic.twitter.com/q8hwnHbdiF
— Formula 1 (@F1) July 25, 2020
コースレイアウト
レイアウトは全長3,465m~4,684mまでの32種類がある。メインストレートは969mで設計はリカルド・ペーニャ。高低差が大きく現代的なサーキットという点においては、米国オースティンのサーキット・オブ・ジ・アメリカズに似ているが、インテルラゴス・サーキットを彷彿とさせる部分もある。
大部分は流れるようなリズムが要求される高速セクション。ターン2・6・7・9・12・15は時速250kmオーバーと、F1ドライバー達の多くが好む要素の全てが揃っている一方で低速セクションも兼ね備える。
ホームストレートや、ターン4からターン5にかけてはダウンヒルの難しいブレーキングが要求され、高低差が生み出すブラインドコーナーや、上手く脱出するのが難しい高速バンクコーナーなどが特徴の一つ。
ランオフエリアは広く取られているが、いずれもアスファルトではなくグラベルトラップであり、この点は古き良きオールドサーキットを感じさせる。
DRSゾーンはホームストレートの1箇所。ターン10には、2008年にブランズハッチで行われたスーパーバイク世界選手権のレース中に事故死したクレイグ・ジョーンズの名がつけられている。当時所属していたパーカルガー・ホンダチームの所有者パウロ・ピニェイロが、アルガルベ・サーキットのオーナーであった事から、その功績を讃えてコーナー名とすると共に、オマージュ彫像がフィニッシュラインに建てられた。
24時間稼働が可能。また、最新のレイン・シミュレーション・システムを備えており、ウェットコンディションでのマシンパフォーマンスやタイヤのテストにも使用できる。
オーバーテイク豊富なレース
初開催となったアルガルベでの2020年F1ポルトガルGPでは、トータル56回の追い抜きが記録されている。
年 | オーバーテイク | リタイヤ | ||
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通常 | DRS | 接触 | 機械的問題 | |
2020年 | 16回 | 42回 | 1台 | 0台 |
コースレコード
2020年の初開催まで、1ラップの史上最速タイムは2009年1月21日にスクーデリア・トロロッソSTR3をドライブしたセバスチャン・ブエミの1分27秒987となっていたが、これはバルテリ・ボッタスが同年の予選Q2で記録した1分16秒466に取って代わられた。
タイム | ドライバー | チーム | 年 | |
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ラップレコード | 1:18.750 | ルイス・ハミルトン | メルセデス | 2020年 |
コースレコード | 1:16.466 | バルテリ・ボッタス | メルセデス | 2020年 |
歴史
開業は2008年11月2日。オープンニングイベントは世界スーパーバイク選手権の最終ラウンドだった。建設はわずか7ヶ月。2008-09年の冬にはF1のプレシーズンテストの舞台としても使われた。
これまでにFIA GT選手権やGP2シリーズ、FIA-世界ツーリングカー選手権、A1グランプリなどで使用されたほか、ジェレミー・クラークソンら元Top Gearの3人組がホストを務めるAmazonプライムビデオの「ザ・グランドツアー」の記念すべき第一作「決定!最速のハイブリッドハイパーカー(邦題)」の撮影地として使われた事もある。撮影は2016年に行われ、アルガルベ・サーキットにはマクラーレンP1、ポルシェ918、ラ・フェラーリの3台が持ち込まれた。
サーキットの場所と航空写真
高速道路A22から北へ約4.5kmのところにある。ポルティマンやラゴスの街からは車で15分ほど。