ハースF1、8月に富士でテスト―平川亮と坪井翔がドライブ

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ハースF1チームは、2025年8月6日(水)と7日(木)の2日間にわたり、静岡県の富士スピードウェイでTPC(旧車テスト)を実施する。6日にはリザーブドライバーの平川亮が、7日にはTOYOTA GAZOO Racing(TGR)所属の坪井翔が、それぞれ2023年型「VF-23」をドライブする予定だ。

今回のテストは、TGRとのパートナーシップの一環として実施されるもので、トヨタのメカニックやエンジニアも現地に帯同する。TGR側としては、F1というモータースポーツの頂点での現場経験を通じて、技術スタッフを含む人材の育成と成長を図ることが主な狙いだ。

ハースの小松礼雄代表と、トヨタ自動車株式会社の豊田章男会長、GAZOO Racing Companyの高橋智也プレジデント、2024年10月11日技術提携発表会見にてCourtesy Of Haas

ハースの小松礼雄代表と、トヨタ自動車株式会社の豊田章男会長、GAZOO Racing Companyの高橋智也プレジデント、2024年10月11日技術提携発表会見にて

平川は、2024年末のアブダビ合同テストに加え、今季のバーレーンGPとスペインGPにおいて「VF-25」でFP1に出走済みで、今後もメキシコGPとアブダビGPでのFP1出走が予定されている。VF-23でのドライブは今年4月のシルバーストン以来、これが2度目となる。

一方、坪井にとってはこれが初のF1マシン走行となる。国内トップカテゴリーであるスーパーフォーミュラとスーパーGTの両シリーズで活躍し、スーパーフォーミュラでは昨季王者に輝き、スーパーGT GT500クラスでは3度のシリーズチャンピオンを獲得するなど、実績は申し分ない。

ハースの小松礼雄代表は、「幾つものチャンピオンに輝いた坪井翔選手にF1マシンでの初走行の機会を与えられることは、非常に意義深いことです」と語り、その期待の高さをにじませた。

また、加地雅哉TGRモータースポーツ担当部長は「今回のTPCは“人”の育成を目的としています。スーパーフォーミュラのチャンピオンである坪井選手の挑戦は、本人にとっても貴重な経験になるとともに、他のTGRドライバーにも大きな刺激となるでしょう」とコメントした。

本テストは8月6日・7日の両日ともファンに公開される。トヨタが所有する全長4.563kmのFIAグレード1認定サーキット、富士スピードウェイは、2008年以来F1カレンダーから遠ざかっているが、標高差のあるテクニカルなレイアウトは、多くのファンに愛され続けている。