ホンダF1長谷川総責任者「PUに些細なトラブルも、予選Q3進出は有望」F1ブラジルGP《初日》
ホンダのF1プロジェクト総責任者である長谷川祐介はF1第19戦ブラジルGP初日セッションを終えて、2台ともが予選Q3に進出するだけのパフォーマンスを備えていると主張する。
新型フロントウイングが投入されたストフェル・バンドーンは順調に走行を重ねたものの、フェルナンド・アロンソの方はサスペンションとターボ加給の問題を抱えた。長谷川によれば、エア漏れによって圧力が下がったものの、パーツ交換のみで対処できたという。アロンソはデプロイメントの問題も訴えていたが、以前のように予めソフト上で設定されたプランを外れた走り方をしたのが原因のようで、深刻な問題ではないようだ。
マクラーレンを率いるエリック・ブーリエも、マシンバランスはまだ不十分でありパフォーマンス向上の余地があるとコメントしており、長谷川同様に予選での好結果に含みを持たせている。アロンソは、ドライコンディションでのQ3進出は厳しいが、ウェットになれば大きなチャンスがあるだろうと予想している。バンドーンは、ロングランペースは今季最高レベルだと語り、日曜の決勝に向けて自信を深めている。
F1ブラジルGP初日を終えて
長谷川 祐介ホンダF1プロジェクト総責任者
事前に雨が予想されていたブラジルGPの初日ですが、運良く終日ドライコンディションとなりました。両ドライバーともに、おおむね順調にスケジュールを消化しました。PU側では、FP2の途中でフェルナンドのエンジンにちょっとした問題が見つかりましたが、メカニックの迅速な修理作業により短時間で走行を再開できました。それ以外には大きなトラブルもなく一日を終える事ができたと思います。
両マシンともにまだセットアップ改善の余地があると思いますので、FP3を使ってマシンを仕上げていければと思っています。明日も高い気温や突然の雨などの難しいコンディションが予想されていますが、2台共が予選Q3進出を狙えるサーキットだと思っています。明日に向けてさらなるデータ分析を進めていくつもりです。
フェラーリ、メルセデス、レッドブルの3チームが三つ巴の頂上決戦を戦うのは必至であり、マクラーレン・ホンダがこの争いに加わる可能性は限りなく少ない。直近のライバルであるルノーやフォース・インディア、ウィリアムズとのラップタイムはかなり接近しており、如何にミスなく完璧なラップを決められるかどうかが予選ポジションを大きく左右する。
ブラジルGP予選前最後の練習走行となる3回目のフリー走行は、日本時間11月12日(土)22時からインテルラゴス・サーキットで行われる。現地予報では豪雨が予想されており、ウェットコンディションになるものと見込まれている。ソフトとスーパーソフトのタイム差は小さく、デグラデーションの程度によって日曜のタイヤ戦略が分かれそうだ。