メルセデスのERS
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デプロイメント

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デプロイメント(英:deployment)とは、回生したエネルギーを実際に発動・使用すること、あるいは回生したエネルギーそのものを指す。

2014年以降のF1マシンには1.6リッターV6エンジンとモーターの2つの動力源が備えられており、モーターの方はエネルギー回生システム「ERS」から供給される電気エネルギーによって作動する。

回生されたエネルギーはバッテリー(ES)に蓄えられる。このバッテリーに蓄えられたエネルギーをMUG-Kを通して実際に使用することをデプロイ、あるいはデプロイメントと呼ぶ。

デプロイメントの実際

チームは週末に先立ち、サーキットのどの区間でどの程度のデプロイメントを行うかについてシミュレーションを行い検討する。

デプロイメントは基本的にストレート上で行われる。ただ実際には、レース中に自車の前後を走行するライバルのマシン特性や展開に合わせて対応する事になる。

ECUによるエンジンマッピングによって自動的に行われる他、ドライバーが手動でON/OFFを操作するオーバーテイクボタンのようなものも存在する。

ホンダのデプロイメント問題

第4期ホンダF1はマクラーレン供給時代の前半にデプロイメントに課題を抱えていた。これはホンダが他のメーカーに比べてMGU-Hを小型化していた事に由来する。

マクラーレンが掲げた”サイズゼロ”と呼ばれるコンパクトなマシンを実現するために、ホンダはエンジンのVバンク内にターボチャージャーとMGU-Hを設置した。そのためMGU-Hの性能が犠牲になった。

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©mercedesamgf1.com メルセデスのMGU-H

熱エネルギー回生性能が劣れば、その分だけ1周あたりに使用可能なエネルギー量は減ってしまう。当時のホンダF1パワーユニットは周回途中で早々にデプロイメントが枯渇していたが、後にレイアウトを刷新してMGU-Hを大型化した。