ガレージ内で走行に向けた準備をするオリバー・ベアマン(ハースF1チーム)、2024年11月1日F1サンパウロGP(インテルラゴス・サーキット)
Courtesy Of Haas

オリバー・ベアマン

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人物データ

名前 オリバー・ベアマン / Oliver Bearman
国籍 イギリス
出身地 ロンドン
居住地 イギリス
ニックネーム オリー
生年月日 2005年05月08日 / 19歳
F1デビュー 2024年
カーナンバー 87
WEBサイト olliebearman.com
SNS instagram

オリバー・ジェームス・ベアマン(英:Oliver James Bearman)は、イギリス出身のレーシングドライバー。ハースと複数年契約を結び、2025年シーズンよりレギュラードライバーとして初のF1フル参戦を果たす。

フェラーリの公式リザーブドライバーとして活動していた2024年3月、虫垂炎の手術を受けたカルロス・サインツの代役として、急遽サウジアラビアGPでF1デビューを果たした。

それまで一度もフェラーリSF-24をドライブした経験がなかったにもかかわらず、予選11番手を獲得し、決勝では7位入賞(6ポイント獲得)という見事な走りを披露。年齢を感じさせない冷静なレース運びと優れた適応力を発揮し、そのポテンシャルを証明した。

この活躍が評価され、2025年からのハースとの契約が7月4日に発表された。

レース前のグリッドで準備をするオリバー・ベアマン(フェラーリ)、2024年3月9日F1サウジアラビアGPCourtesy Of Ferrari S.p.A.

レース前のグリッドで準備をするオリバー・ベアマン(フェラーリ)、2024年3月9日F1サウジアラビアGP

ベアマンの弟トーマス・ベアマンもレーシングドライバーとして活動しており、父デイビッド・ベアマンは保険会社「Aventum Group」の創設者兼CEOを務めている。

キャリアの歩み

シリーズ・概要 出走 優勝 ポール 表彰台 順位
2020 ADACフォーミュラ4選手権 21 1 0 3 7位
イタリアF4選手権 8 1 0 2 10位
2021 ADACフォーミュラ4選手権 18 6 5 11 1位
イタリアF4選手権 21 11 8 15 1位
GB3チャンピオンシップ 9 1 2 4 14位
2022 フォーミュラ・リージョナルアジア 6 0 0 1 15位
FIA-F3選手権 18 1 0 8 3位
2023 FIA-F2選手権 26 4 3 5 6位
2024 24 3 0 3 12位
F1(フェラーリ) 1 0 0 0 18位
F1(ハース) 2 0 0 0
2025

ジュニア時代

ロンドン東部に生まれ、エセックス州チェルムスフォードで育った。2013年、8歳でカートを始め、2020年には15歳でシングルシーターへとステップアップした。

翌2021年にはイタリアF4とドイツF4の両選手権で史上初のダブルタイトルを獲得。この圧倒的な活躍が評価され、フェラーリ・ドライバー・アカデミー(FDA)の一員となった。

2023年フェラーリ・ドライバー・アカデミー(FDA)初日の風景、責任者のマルコ・マサッタ、オリバー・ベアマン、ラファエル・カマラ、ジェームス・ウォートン、トゥーカ・タポネン、ディーノ・ベガノビッチ、アウレーリア・ノーベルス、アルゥール・ルクレール、フレデリック・バスール代表、ローラン・メキーズ、2023年11月17日Courtesy Of Ferrari S.p.A.

2023年フェラーリ・ドライバー・アカデミー(FDA)初日の風景、責任者のマルコ・マサッタ、オリバー・ベアマン、ラファエル・カマラ、ジェームス・ウォートン、トゥーカ・タポネン、ディーノ・ベガノビッチ、アウレーリア・ノーベルス、アルゥール・ルクレール、フレデリック・バスール代表、ローラン・メキーズ、2023年11月17日

FIA-F3時代(2022年)

2022年、ベアマンはFIA-F3選手権にステップアップし、タイトル争いを展開。惜しくもチャンピオンには届かなかったものの、シリーズを通じて強烈なインパクトを残し、F1関係者の注目を集めることとなった。

FIA-F2時代(2023年–2024年)

2023年にはプレマ・レーシングからFIA-F2選手権に参戦し、4勝を挙げてシリーズ6位と健闘。F1昇格へ向けたステップを着実に歩んだ。

しかし、2024年はマシンの信頼性に苦しみ、ドライバーズランキング12位に終わるという厳しいシーズンを経験した。とは言え、2024年はF2だけでなくF1にも出場し、貴重な経験を積むこととなった。

F1での代役出場(2024年)

2024年は、サウジアラビアGPでのフェラーリ代役だけでなく、ハースからも2戦に出場する機会を得た。

ケビン・マグヌッセンが出場停止処分と体調不良で欠場したため、ベアマンはハースからアゼルバイジャンGPとサンパウロGPに参戦した。

特にアゼルバイジャンGPでは、予選・決勝ともに僚友ニコ・ヒュルケンベルグを上回る好成績を残し、即戦力としてのポテンシャルを証明した。

複数年契約を結んだオリバー・ベアマンとハースの小松礼雄、ジーン・ハース、2024年7月4日Courtesy Of Haas

複数年契約を結んだオリバー・ベアマンとハースの小松礼雄、ジーン・ハース、2024年7月4日