角田裕毅、”最高の僚友”リカルドの「手助けに全力投球する!」車体に問題…最下位と厳しい滑り出しに
ホンダRBPT製F1パワーユニットのフル交換により最後尾スタートが確実な状況を受け角田裕毅(RBフォーミュラ1)は、2024年のF1ベルギーGPでは僚友ダニエル・リカルドを全力でサポートする意向を明らかにした。
スパ・フランコルシャンでの初日を前に角田裕毅は、今季5季目となるICE(内燃エンジン)を含む4つのメインエレメント、ならびに3基目のES(バッテリー)及びCE(コントロール・エレクトロニクス)を開封した。
V6ハイブリッド・ターボ導入11年目の今年はICE、ターボ、MGU-H、MGU-Kが年間に各4基まで、CE及びESが各2基まで、そしてエキゾーストが年間8セットまでに制限されており、角田裕毅の降格ペナルティは合計60グリッドに達した。
合計降格グリッド数が16以上であるためスチュワードは、競技規定の定めに基づきグリッド最後尾からのスタートを角田裕毅に命じた。
中団争いは今回も熾烈を極めることが予想される。レッドブル、マクラーレン、メルセデス、フェラーリのトップ4チームに加えて初日はハースとアルピーヌが速さを見せた。角田裕毅の入賞の可能性は無論、ゼロでないにせよ、現実的とは言い難い。
初日フリー走行を終えた角田裕毅は、「何にせよペナルティを受けることになるため、全力を尽くすと共にダニエルの手助けに集中するつもりです」と述べ、チームメイトのサポートに徹するつもりだと説明した。
「どんなコンディションであっても、スリップストリームでも何でも、僕としては兎に角、ダニエルのサポートに焦点を置くつもりです。そのため(トウを与えるため?)のトレーニングもしましたし、これまでに何度もやってきたことです」
「僕らはコース上で最高のチームメイトですからね!」
FP1は16番手、FP2では20番手最下位に留まった。レース想定のロングランに焦点を当てたためとも思われたが単にそればかりではなかったようで、角田裕毅はクルマに「大きな問題」を抱えていたと明かした。
「今日はかなり難しい一日でした。特に僕らのガレージは他のクルマと比べて劣っていたのですが、クルマに問題があったことが分かりました」
「もう一つのガレージ(リカルド)でも幾つかの問題があったことは確かなので、明日に向けて修正できればと思っています」
「データ上で、特にフロアに大きな問題があることが分かりました。なので修正できればと思っていますが、正直、問題はフロアに留まらず、ほとんど全体に渡っています」
レーシング・ディレクターを務めるアラン・パーメインは「リアのグリップをさらに高めるためにやるべきことが幾つかあるため、今夜はシミュレーターを使って幾つかのセットアップ項目をテストし、それを明日の3回目のフリー走行で試す予定だ」と説明した。
予選が行われる土曜は雨の予報が出ている。クルマの理解を深めるためにドライコンディションが望ましいのか、それとも天候を味方につけるという点でウェットコンディションの方が好ましいのか。
「今のところ、ドライでも完全に快適というわけではありません。概して言えば僕らは大抵、雨で良いパフォーマンスを発揮できる傾向があるので、個人的には雨の方が好ましいですね」と角田裕毅は語る。
「ただ、まずはクルマを直すことが先決です」
2024年F1ベルギーGPのFP2をトップで締め括ったのはランド・ノリス。2番手にオスカー・ピアストリが続いたことでマクラーレンがタイムシートのトップを独占した。3番手にはマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が続いた。
FP3は日本時間7月27日(土)19時30分から、公式予選は同23時から1時間に渡ってスパ・フランコルシャンで開催される。セッションの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。