フェルスタッペン「ターンインが1cmでも遅れると…」モナコに完敗したRB20、問題点を指摘
マックス・フェルスタッペンはF1史上最多となる9連続ポールポジション記録を目指して5月25日のF1モナコGP公式予選に臨んだものの、終始、クルマの予測不能な挙動に頭を悩ませ続け、記録更新とはならなかった。
2024年のチャンピオンマシン最有力候補のRB20は週末を通してモナコの凹凸や縁石に翻弄されていた。レッドブルは2日目に向けて変更を加えたが、フェルスタッペンは全く自信が掴めないままに予選に突入した。
ところがQ2を2番手タイムで突破し、Q3に向けて僅かにポールポジション獲得の可能性を感じさせた。
しかしながら限界を超える走りなくしてそれを叶える事はできず、Q3最終ラップのサン・デボーテで壁に接触。フェラーリのシャルル・ルクレールにポールポジションを許し、自身は6番手に留まった。3番手カルロス・サインツ(フェラーリ)との差は僅か0.049秒に過ぎなかった。
「正直言って、Q3まで進んで競争力があるように見えたのは良い意味で驚きだった。本当に驚いたんだ」とフェルスタッペンは振り返る。
「ただ、兎に角、際どい状況でドライブしているような感じで、縁石の上を走ることができないから、セクター2でかなりのタイムを失った。みんなは縁石に乗って走っているのに、僕はそれを避けて走らなきゃならなかったからね」
「縁石やバンプを越える時のクルマはまるでゴーカートみたいで信じられないくらいに大変だった。ターンインが1cm遅れると、左や右に半メートルも跳ねるような状況で、全く予測がつかないんだ」
「中高速のセクションはバンプが少ないから本当に気持ちよく走れたし、実際、楽しかったんだけど、何しろ低速コーナーで洗いざらいタイムを失ってしまった」
フェルスタッペンは明日のレースで、これほど扱いにくいクルマのステアリングを握りモンテカルロを78周しなければならない。
決勝についてフェルスタッペンは「楽しいレースにはならないだろうね。低速コーナーに関しては、これまで走った全てのラップで一貫性がなく大変だった」と語る。
「もちろん、レースでは限界までプッシュしないし、みんなタイヤを節約して走るから少しペースは落ちるけど、僕らのクルマは最速じゃないし、前にいるクルマはみんな速い」
「だから、ただ追いかけるだけのレースになると思う(笑) モナコだから何が起こるか分からないけど、奇跡は期待していないよ」
フェルスタッペンはまた、「バンピーで縁石を上手く使わなきゃならないコースが幾つか控えている」と語り、残りのシーズンでもモナコと同じような問題に見舞われ苦戦を強いられるイベントがあるだろうと予想した。
2024年F1モナコGP予選ではシャルル・ルクレール(フェラーリ)がポールポジションを獲得。2番手にオスカー・ピアストリ(マクラーレン)、3番手にカルロス・サインツ(フェラーリ)が続く結果となった。
決勝レースは日本時間5月26日(日)22時にフォーメーションラップが開始され、1周3340mのモンテカルロ市街地コースを78周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。