2023 F1オーストリアGP《SP》結果/概括:フェルスタッペン「あれは良くない」ペレスと接触しかけるも大勝、中団白熱
2023シーズンのFIA-F1世界選手権第10戦オーストリアGPスプリントが現地7月1日にレッドブル・リンクで行われ、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が後続に21秒差をつけてポール・トゥ・ウインを飾った。角田裕毅(アルファタウリ)は入賞圏外16位でレースを終えた。
2番グリッドの僚友セルジオ・ペレスはオープニングラップのターン1を前に首位を奪取。ポイントリーダーはターン2に向けて反撃を試みたものの、ペレスが寄ってきたため片輪を芝に落す状況に追いやられた。
それでもフェルスタッペンは、続くターン3でイン側に飛び込み強襲。ポジションを奪い返してレースを完全にコントロール下に置いた。ペレスはこのバトルの際に3番手に後退したが、その後、順位を取り戻してレッドブルが1-2を飾った。
ウイニングチェッカーを受けた後の無線の中でフェルスタッペンは、1周目のペレスとのバトルに触れて「良いレースだったけど、ターン1の出口での一件は大事故になりかねなかった。あれについては話し合わないと。あれは良くなかった」と問題視した。
一件についてペレスは「マックスは怒っていたみたいだけど、僕はあそこで彼の事を見てなかったんだ。気づいた後はスペースを空けた。何も問題はない」と釈明した。
土曜夕方の現地シュピールベルクは小雨に見舞われ、1周4318mのコースを24周する事で争うスプリントのフォーメーションラップは気温16℃、路面21℃のウェットコンディションで開始された。
各車、インターミディエイトタイヤを選択する中、19番手のバルテリ・ボッタス(アルファロメオ)だけはミディアムを装着したが、フォーメーションラップを経てピットに入り、インターに履き替えた。
終盤に向けてセクター1を中心に路面が乾いていくと、ポイント獲得の望みがない9番手以降の中団勢を中心に、起死回生を狙ってスリックタイヤに履き替えるマシンが続出。更に、17周目にDRSの使用が許可された事で、終盤はコースの至るところで激しいバトルが繰り広げられた。
ランド・ノリス(マクラーレン)は3番グリッドからの大量得点を目指したが、ターン3でアンチストールに入ってしまったために大きく順位を落とし、1周目を終えて10番手にまで転落した。
その後は、走行妨害により3グリッド降格が科されたシャルル・ルクレール(フェラーリ)と実に見応えのあるバトルを披露したが、ポイントにはあと一つ及ばず9位でクルマを降りた。
ノリスと並んで2列目4番グリッドに着いたニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)は序盤に好ペースを刻んでいたものの徐々に失速。後方アストンマーチン勢の追撃にさらされ、ランス・ストロールに追い抜かれて5番手に後退すると、入賞圏内勢としてはただ一人、タイヤ交換に動き、一時は14番手にまで沈みながらも怒涛のオーバーテイクを重ねて6位でフィニッシュした。
ノリスとヒュルケンベルグの後退を受けカルロス・サインツ(フェラーリ)は3位を獲得。ストロールとその僚友フェルナンド・アロンソがこれに続いた。
誰よりも早くスリックタイヤに履き替えたジョージ・ラッセル(メルセデス)は、1周辺り5秒近い速いラップを刻んでフィールドを駆け上がっていき、エステバン・オコン(アルピーヌ)から0.009秒差の8位でフィニッシュして1点を掴み取った。
2023年F1第10戦オーストリアGPスプリントリザルト
Pos | No | Driver | Team | Laps | Time | PTS |
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1 | 1 | フェルスタッペン | レッドブル | 24 | 30:26.730 | 8 |
2 | 11 | ペレス | レッドブル | 24 | +21.048s | 7 |
3 | 55 | サインツ | フェラーリ | 24 | +23.088s | 6 |
4 | 18 | ストロール | アストンマーチン | 24 | +29.703s | 5 |
5 | 14 | アロンソ | アストンマーチン | 24 | +30.109s | 4 |
6 | 27 | ヒュルケンベルグ | ハース | 24 | +31.297s | 3 |
7 | 31 | オコン | アルピーヌ | 24 | +36.602s | 2 |
8 | 63 | ラッセル | メルセデス | 24 | +36.611s | 1 |
9 | 4 | ノリス | マクラーレン | 24 | +38.608s | 0 |
10 | 44 | ハミルトン | メルセデス | 24 | +46.375s | 0 |
11 | 81 | ピアストリ | マクラーレン | 24 | +49.807s | 0 |
12 | 16 | ルクレール | フェラーリ | 24 | +50.789s | 0 |
13 | 23 | アルボン | ウィリアムズ | 24 | +52.848s | 0 |
14 | 20 | マグヌッセン | ハース | 24 | +56.593s | 0 |
15 | 10 | ガスリー | アルピーヌ | 24 | +57.652s | 0 |
16 | 22 | 角田裕毅 | アルファタウリ | 24 | +64.822s | 0 |
17 | 21 | デ・フリース | アルファタウリ | 24 | +65.617s | 0 |
18 | 2 | サージェント | ウィリアムズ | 24 | +66.059s | 0 |
19 | 24 | 周冠宇 | アルファロメオ | 24 | +70.825s | 0 |
20 | 77 | ボッタス | アルファロメオ | 24 | +76.435s | 0 |
コンディション
天気 | 雨 |
---|---|
気温 | 16℃ |
路面温度 | 21℃ |
セッション概要
グランプリ名 | F1オーストリアGP |
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セッション種別 | スプリント |
セッション開始日時 |
サーキット
名称 | レッドブル・リンク |
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設立 | 1969年 |
全長 | 4318m |
コーナー数 | 10 |
周回方向 | 時計回り |