フェルスタッペン、ベッテルのレッドブルF1復帰を歓迎「いつだって戻れる場所がある」

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セバスチャン・ベッテルがアドバイザー的な役割でレッドブル・レーシングに復帰する可能性について、チームのエースであるマックス・フェルスタッペンが歓迎する意向を示した。

ベッテルは2010年から2013年にかけてレッドブルで4度のワールドチャンピオンに輝き、チームの黄金時代を築いた後、フェラーリ、アストンマーチンを経て、2022年末を以て現役生活にピリオドを打った。

今週初めベッテルは、レッドブルのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコとの間で、彼の後任としてチームに復帰する可能性について話し合っていることを認めた。現在82歳のマルコとレッドブルとの現行契約は、2026年末に満了を迎える。

オーストリアの公共放送『ORF』のインタビューの中でベッテルは、「まだそれほど突っ込んだ話はしていない」としつつも、「ヘルムートとは今でも仲がいいし、この件についても連絡を取り合ってる」と述べ、話し合いが進んでいることを認めた

モータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコとセバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)、F1アブダビGP決勝前の2022年11月19日に行われたレッドブル主催の送別会にてCourtesy Of Red Bull Content Pool

モータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコとセバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)、F1アブダビGP決勝前の2022年11月19日に行われたレッドブル主催の送別会にて

F1第11戦オーストリアGPを前にレッドブル・リンクで、この件について問われたフェルスタッペンは、レッドブルで多大な功績を残したベッテルの復帰を歓迎する姿勢を見せた。

「レッドブルで多くを成し遂げ、レッドブルで育った人物に対して、常にポストが用意されているのはある意味、当然だと思う」とフェルスタッペンは語る。

「セブはレッドブルを離れた後も、ヘルムートと本当に良い関係を保っていると思う。二人が話し合っていることは知らなかったけど、どんな形あれ、セブにはいつだって戻れる場所があるはずだ」

セバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)と話すマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、Netflixの人気F1ドキュメンタリー番組「Drive to Survive」シーズン5収録の一コマCourtesy Of Netflix

セバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)と話すマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、Netflixの人気F1ドキュメンタリー番組「Drive to Survive」シーズン5収録の一コマ

一方、マルコは自身の後継者選びについて、「マーク・マテシッツとチャルーム・ユーウィッタヤーという2人の株主がいて、それぞれが異なる考えを持っている。時には一方が望むことを、もう一方が望まないこともある。そういう意味で、これは決して単純な話ではない」と語っており、どのような選定プロセスが取られるのか注目される。

レッドブルにとって、マルコの後任選びは重大な転機となり得る。マルコは故ディートリヒ・マテシッツ総帥の右腕として2005年の創設時からチームに携わり、若手ドライバー育成などの重要な役割を担ってきた、まさに中核を成す重要人物だ。それだけに、誰を後任に選ぶかはレッドブルの未来、進む道に大きな影響を与えると予想される。

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