レッドブルのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、4度のF1王者セバスチャン・ベッテルが「理想的な後継候補」であると語り、かつての教え子が自身の後を継ぎ、レッドブルの育成プログラムを担ってくれることへの期待を口にした。

今月2日に81歳の誕生日を迎えたマルコは、F1サウジアラビアGPが行われているジェッダで独『Sky Sports』の取材に応じ、ベッテルについて「理想的な後継候補になるだろうと思う」と語った。

引退の時期については明言を避けたものの、「いつかは終わりが来る。F1での移動は決して楽ではなく、体に堪えるからね」と述べ、「セバスチャンのような人が後を継いでくれるなら、それは素晴らしいことだ」とベッテルに期待を寄せた。

ベッテルは2022年末にF1から引退して以降、本格的なレース活動からは距離を置いているが、環境保護をはじめとする多岐にわたる活動に取り組んでおり、近年はイベントなどを通じてサーキットに姿を見せる機会もある。

2025年のF1サウジアラビアGPの週末を前にしては、現地火曜・水曜の2日間にわたりジェッダで「Race4Women [Challenge Me] 」イベントを開催。カートを通して同国の若い女性たちを指導した。ベッテルは2021年のサウジアラビアGP初開催時にも同イベントを主催している。

当のベッテルは、現在もマルコと連絡を取り合っていることを明かし、「ヘルムートは唯一無二の存在だと思う。彼の役割は、彼にしかできないものだよ！」としつつも、「今後については、どうなるかは分からない」とも述べ、将来の可能性に含みを持たせた。

マルコはこれまで、レッドブルのジュニアプログラムを率い、ベッテルや現王者マックス・フェルスタッペンら多くの才能を発掘・育成してきた。その影響力はいまなお大きく、後任には深い知識と広い視野、そして将来を見据える確かなビジョンが求められる。

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