ベッテル、F1王者から農家に転身?「実は今…」引退後の新たな生き方とレース復帰の選択肢
2022年シーズンを以てF1を引退した4度のワールドチャンピオン、セバスチャン・ベッテルは、第二の人生における新たな挑戦として農業に取り組んでいることを明かした。
F1キャリアの晩年に向けて環境保護活動に積極的に取り組んできたベッテルは、引退後もその姿勢を変えず、最近では、廃棄物を再利用して制作されたアイルトン・セナの巨大なヘルメットをサンパウロGPで披露し、注目を集めた。
環境保護活動に加えて、最近取り組み始めたのが農業だ。独RTLとのインタビューの中でベッテルは、「実は今、農業分野の研修を受けているんだ」と説明した。ただし、専業農家になることを計画しているわけではないようだ。
この研修は短期間で集中的に学ぶ形式で進められており、終了後には自ら農場を経営する資格を得ることができるという。
研修はスイスのプフェッフィコン職業訓練センターで行われている。ベッテルはそこから車で1時間ほどの距離にあるトゥールガウ州の農家住宅で、妻と3人の子どもたちと暮らしている。
ベッテルは「農業の未来は本当に刺激的だ」と語り、農業が気候に与える影響や、農業製品の価値、原産地といった様々なテーマに強い関心を抱いていると明かした。
その幅広い社会貢献活動が評価され、ベッテルは11月23日にUnited Kids Foundationsから「パーソナリティ・オブ・ザ・イヤー」として表彰された。
「レースで勝てば自分が頂点に立ったと明確に分かるけど、今回みたいな賞はそれとは違う。だから本当に感動的だ。背景にある取り組みが評価されることは、僕にとって本当に大きな意味がある」とベッテルは語った。
3人の子どもたちと共に「以前より遥かにゆったりとした生活」を送っているというベッテルは、「F1には戻らない」とする一方、「選択肢の一つ」であると認め、将来的にル・マン24時間レースに参戦する可能性を示唆した。