アーヴィッド・リンブラッド(カンポス・レーシング)、2025年5月16~18日FIA-F2選手権第4戦イモラにて
Courtesy Of Red Bull Content Pool

アーヴィッド・リンブラッド、17歳でのF1週末デビューが決定―マルコ明かす

  • Published:

FIA-F2選手権に参戦中のレッドブル育成ドライバー、アーヴィッド・リンブラッドが、7月4日に開催される2025年F1第12戦イギリスGPのフリー走行1(FP1)で、F1公式セッションデビューを果たす見通しとなった。

レッドブルのアドバイザーを務めるヘルムート・マルコが、オーストリア紙『Kleine Zeitung』を通じて明らかにした。

スウェーデン人の父とインド人の母を持ち、イギリスで生まれ育ったリンブラッドは、今月初めに18歳未満の出走を禁じるスーパーライセンスの年齢要件を特例でクリア。マックス・フェルスタッペン以来となる17歳でのグランプリ出走の道が開かれた。

今週月曜には、エミリア・ロマーニャGPの開催地として知られるイモラ・サーキットで、岩佐歩夢とともにレーシング・ブルズの2023年型マシン「AT04」を用いたテストに取り組んだ。

マルコは「月曜日にイタリアで半日、クルマに乗って準備をした。シルバーストンでは金曜フリー走行に出走する予定だ」と述べ、「彼はメンタルの強さと自信に秀でている。スウェーデンとインドのミックスというバックグラウンドも、どうやらモータースポーツに非常に適しているようだ」と高く評価した。

フェルスタッペンの出場停止リスクが背景に

今回の起用には、単に育成の一環というだけでなく、レッドブルが現在直面している現実的なリスク対応という側面もある。フェルスタッペンは現在、累積ペナルティポイントが11点に達しており、あと1点で1戦の出場停止となる状況にある。

これに備え、リザーブドライバー体制の強化が急務となっていた。これまでは岩佐が唯一のリザーブドライバーを務めていたが、彼はスーパーフォーミュラにも参戦しており、日程の重複が課題となっていた。

マルコはこの点に言及し、「マックスのペナルティポイントに何か起きた場合に備えている。岩佐は日本でのレースとF1の日程が被っている。だからこそ、リンブラッドが今クルマに乗っているというわけだ」と語った。

リンブラッドは現在、カンポス・レーシングから参戦するFIA-F2選手権でランキング3位につけている。前戦バルセロナではフィーチャーレース初優勝を達成。首位のアレックス・ダン(マクラーレン育成)、2位のリチャード・フェルシュホーに次ぐ好成績を残しており、高い注目を集めている。

F1イギリスGP特集