フェルスタッペン、スペインGPを前に”海上のF1”を体験…ニューウェイ関与の高速ヨット
2度のF1王者マックス・フェルスタッペンとレッドブル・アドバンスト・テクノロジーズの最高技術責任者を務めるエイドリアン・ニューウェイはF1スペインGPを前に、バルセロナにあるアリンギ・レッドブル・レーシングの本拠地を訪れ、第37回アメリカズ・カップに向けた準備の舞台裏を見学した。
「海上のF1」とも呼ばれる8人乗りのアメリカズ・カップのヨット「AC75」は最高速度100km/hに及ぶスピードを誇り、空力や素材において最先端技術が要求されるという点でも、1機あたり数百億円とも言われる予算の点でもF1と類似する部分がある。
ニューウェイ率いるレッドブル・アドバンスト・テクノロジーズは、F1で培ったエアロダイナミクスや複合材料、ソフトウェアやシミュレーションといった専門知識を活用してアリンギ・レッドブル・レーシングを支援している。
今週末のカタロニア・サーキットで今季5勝目を目指すフェルスタッペンはスキッパーであるアルノー・プサロファギスと共に、デザイナーやクルーとのミーティング、シミュレーター体験など、そのハイテクぶりを紹介するツアーに参加。更に、実際にヨットに乗って水上レースが如何なるものかを身を以て体験した。
ツアーを終えたフェルスタッペンは「F1もセーリングもコミュニケーションとチームワークが重要」である事が分かったとして、その仕事を間近で見ることができて「良かった」と語った。
またプサロファギスにとっても、精度や準備、技術やコミットメントの完璧な統合が要求されるF1でトップを争うチャンピオンから多くを学ぶ貴重な経験になったようだ。
空力の鬼才、ニューウェイは「今日は素晴らしい経験になった」と振り返る。
「F1とアリンギ・レッドブル・レーシングで起きている事は非常に似通っている。空力、流体力学、軽量複合材料など、あらゆるシステムが我々の世界と似ており、人間と機械の相乗効果という面もある。我々が学ぶべきことはたくさんある」
第37回アメリカズ・カップは2024年9~10月にバルセロナで開催される。