F1アメリカGP、レッドブルに対するハースの異議申し立てを却下…その理由とは
F1アメリカGPのスチュワードは「根拠がない」として、セルジオ・ペレスの11号車レッドブルRB18に対するハースF1チームからの異議申し立てを却下した。これによりペレスの4位が確定した。
オースティン現地10月23日(日)のレース暫定結果発表を経てハースは11号車について、レース中に「右フロントの翼端板が緩んだ後に脱落」したために「安全ではない」と主張。レギュレーション違反だとして異議申し立てを行った。
スチュワードとの公聴会には、ハース側からチーム代表のギュンター・シュタイナーと小松礼雄エンジニアリングディレクターが、レッドブル側からはスポーティングディレクターのジョナサン・ウィートリーとチーフエンジニアのポール・モナハンが出席した。
FIA側からはニコラス・トンバジス、ジョー・バウアー、ニールス・ヴィティヒの3名が同席した。
ハースは公聴会の中で、自分達は今シーズン中に3度、同様の状況でオレンジボール・フラッグが振られたと指摘。11号車は安全な状態になかったと主張した。
エドゥアルド・フレイタスがレースディレクターを務めた第9戦カナダ、第13戦ハンガリー、そして第17戦シンガポールの3回に渡ってケビン・マグヌッセンは、オレンジボールを受けた事でピットストップを余儀なくされた。
これに対してFIAテクニカル・デリゲートのバウアーは、エンドプレート脱落後にレッドブル側からコンタクトがあり、フロントウイングの詳細写真を送ってもらった事を明かし、クルマは「危険な状態にはなかった」と見解を示した。トンバジスもこれに同意した。
スチュワードは提出された証拠物件を考慮の上、異議申し立てを却下した。申し立てに際してハースが用意した抗議料は徴収された。
なおハースがアルピーヌに対して申し立てた同様の異議は認められ、フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)に30秒加算が行われた結果、リザルトが変更された。
10月23日(日)にサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)で行われた2022年F1第19戦アメリカGPの決勝レースでは、2番グリッドからスタートしたマックス・フェルスタッペンが今季13勝目を上げ、レッドブル・レーシングが9年ぶりのコンストラクターズ選手権制覇を成し遂げた。
エルマノス・ロドリゲス・サーキットを舞台とする次戦メキシコGPは10月28日のフリー走行1で幕を開ける。