ピエール・ガスリーがヘイローを叩き続ける程に激怒していた理由…F1ロシアGPで5戦ぶりにQ2敗退
アルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリーは9月25日のF1ロシアGP公式予選Q2の最終ラップを終えてフィニッシュラインを抜けた後、コックピット保護デバイス「ヘイロー」を何度も、何度も叩き続けた。
インラップを終えてピットに戻った後も怒りは収まらず、ジャッキアップされたマシンに乗っている際も、ステアリングに両手を打ち続けていた。
ガスリーはドライコンディションで行われたFP2で3番手を刻むと、ウェットの予選Q1でも6番手タイムをマーク。一貫して力強いペースを発揮していたが、結果は12番手留まりのQ2敗退に終わった。Q3まではコンマ1秒足らなかった。
Q3進出を逃したのは今季3度目で、7月のイギリスGP(12番手)以来となる最悪の予選結果となった。チームは無線で「すまない。ピエール。すまない。完全に(我々の)ミスだ」と平謝りした。
予選を終えたガスリーは幾らか冷静さを取り戻したものの、ニュータイヤに履き替えていれば「1.5秒」を削れたはずだと主張し、最終ラウンドを逃したのは新しいインターミディエイトタイヤに履き替えず、コース上に留まり続けた事にあるとフラストレーションをぶつけた。
「既に終わったタイヤで走行を続ける事になってしまった。何度かピットインを要求したのに、結局最後までユーズドタイヤを履いたままだった」
「Q3に進めるだけのペースがあったのは確かだけど、今日の僕らの仕事ぶりは褒められたものじゃなかった。どうしてボックスさせなかったのか僕には良く分からない」
「Q1の段階から、このコンディションでの僕らに大きな可能性がある事は分かっていた。だからこそ、こんなにも後方で予選を終える事になって頭に来ているんだ」
なおトラフィックに阻まれて計測ラップを1回失っているが、Q3進出を逃したのはトラフィックが原因ではなく「ピットに入るべきだったのに、それをしなかった事」だと強調した。
またチームの判断を「酷いミス」と評し、タイヤ交換を行わなかった事で「大きな代償」を支払う事になったとして「2度とこういった事が起きないよう」チーム側ときちんと話し合うつもりだと語った。
ウェットとドライが混在する難コンディションで行われた土曜の公式予選では、ランド・ノリス(マクラーレン)がキャリア初のポールを獲得。2番手にカルロス・サインツ(フェラーリ)、3番手にジョージ・ラッセル(ウィリアムズ)が続く結果となった。
2021年 F1ロシアグランプリ決勝レースは、日本時間9月26日(日)21時にスタート。1周5872mのソチ・オートドロームを53周する事でチャンピオンシップを争う。