濃霧のために医療ヘリが飛べず、2回のセッションが中止された初日を経て、2020年F1第11戦アイフェルGP土曜3回目のフリー走行が現地10月10日現地11時よりニュルブルクリンクで行われた。

冷たい雨と濃い霧に包まれた初日とは打って変わり、グランプリ2日目を迎えた現地ニュルブルクは晴天に恵まれ、予選結果を占うセッションは気温8.1℃、路面13.7℃という非常に寒いドライコンディションでスタートした。

国際自動車連盟（FIA）は、初日のような問題の再発を防ぐべく、サーキットから約3km離れた場所にヘリの着陸エリアを新たに設け、これによって救急車とヘリコプターの両方によって怪我人を病院に搬送する方法を用意した。

チームとドライバーにとっては非常に慌ただしい60分間となった。F1がニュルブルクリンクを訪れたのは2013年が最後。V6ハイブリッドターボでの走行は今回が初めてであり、また車体も全くの別物だ。チームが収集すべきデータは多岐にわたる。

限られた状況で全体の最速タイムを刻んだのはメルセデスAMGのバルテリ・ボッタスだった。ランキング2位につけるフィンランド人ドライバーは、僚友ルイス・ハミルトンを0.136秒差で2番手に退けた。タイヤの熱入れのためだろう、ブラック・アローの2台は頻繁にDAS（デュアル・アクシス・ステアリング）を稼働させていた。

レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンはタイヤのグレイニングを訴えながらも、ボッタスから0.6秒遅れの4番手という結果だった。アップグレードが投入されたフェラーリのシャルル・ルクレールに3番手を許した。

他のホンダエンジン勢は、フェルスタッペンのチームメイトとして同じRB16を駆るアレックス・アルボンが9番手、アルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリーが10番手につけた。ダニール・クビアトは12番手と惜しくもトップ10に届かなかったが、3台がQ3進出を視野に入れる位置につけた。

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タイヤの熱入れは難しく、スクーデリア・フェラーリのセバスチャン・ベッテルやウィリアムズのジョージ・ラッセル、ニコラス・ラティフィらがコントロールを失ったが、赤旗や大きなクラッシュが発生する事はなく、F1チームとドライバーがレベルの高さを見せつける格好となった。

レーシング・ポイントF1チームはセッション開始後、体調不良を理由にランス・ストロールがFP3での走行を見合わせると発表した。セッションを終えてチームは、予選以降のセッションをニコ・ヒュルケンベルグに託す事を発表した。

チームメイトのセルジオ・ペレスは、待ちに待ったアップグレードパッケージを学ぶべく25周を重ねて7番手タイムを刻んだ。

2020年F1アイフェルグランプリ公式予選は、日本時間10月10日(土)22時から全3ラウンド、計1時間に渡ってニュルブルクリンクにて行われる。

2020年F1第11戦アイフェルGPフリー走行3（FP3）リザルト

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