グレイニング
グレイニング(英:Graining)とは、タイヤ表面のゴムが削れてカスとなり、それが高温のトレッド面に触れて再付着することで、タイヤの表面がサメ肌のような細かで不規則な凹凸状になることを指す。「ささくれ」「毛羽立つ」とも形容される。
寒いコンディションやタイヤ交換直後の数周など、タイヤの温度が上がらない状態、つまり適切な作動温度領域外で走行を続けたり、コーナリング時のマシンスライドが多発する場合などにトレッド表面が綺麗に磨耗せず、結果としてグレイニングが発生する。
Heavy left front graining on ultra soft tyre as Raikkonen pits after that run #F1Testing pic.twitter.com/Nx0Xk66pCI
— James Allen (@Jamesallenonf1) March 3, 2016
グレイニングは通常、タイヤが進行方向に対して横方向にスライドする際に発生し、柔らかいコンパウンドに多く見られる。グリップが不足している場合、という事だ。過度なアンダーステアやオーバーステアに見舞われると発生しやすくなる。
グレイニングが発生するとタイヤの表面が路面に対して均一にならずグリップが大幅に低下。その結果、ブレーキングやコーナリングに悪影響が出るだけでなくトラクション性能も低下し、ラップタイムが悪化する。
周回を重ねてタイヤが摩耗していくと表面が再び均一となり解消されるため、短期的な問題に終わる事が多いが、原因がマシンのセッティングにある場合は解消されない事もある。類義語としてブリスターがある。