ルノー、レーシングポイントに対して2度目の抗議 / F1ハンガリーGP
予想されていた通り、ルノーF1チームは7月19日にハンガロリンクで開催されたF1ハンガリーGP決勝レースを終えて、レーシングポイントF1チームの2台のマシンに対する正式な抗議を国際自動車連盟(FIA)に対して申し立てた。レーシングポイント勢は、ランス・ストロールが4位、セルジオ・ペレスが7位でフィニッシュし、ダブルポイントを獲得した。
レーシングポイントの2020年型F1マシン「RP20」は、メルセデスの2019年型F1マシン「W10」との高い類似性を有しており、ルノーは競技規約に定められた自社設計を義務付ける条項、いわゆる”リスティド・パーツ”を盾にその合法性に疑問を投げかけている。
問題とされているのはRP20のブレーキダクトであり、FIAは提出された実物とCAD図面を「W10」のそれと照らし合わせて調査を行っている。抗議の結果は、2週間後に控えるシルバーストンでのF1イギリスGP前までに公表される見通しとなっているが、合法にせよ違法にせよ、控訴が予想される。
ルノーは前戦シュタイアーマルクGPでも同様に抗議を申し立てており、今回で2回目となる。1週間前の抗議は今回のレースを対象としたものではないため、エンストンのチームは再度抗議を行った。なおルノーは声明の中で「スチュワードが結論を下すまでコメントを差し控える」としている。
既にパーツの押収が行われているため、今回は抗議の受理という形に留まる。本件について詳しくは合法?違法?レーシングポイント「RP20」を巡る問題が一筋縄では行かない理由を参照されたい。
なおハンガリーGPのスチュワードはレースを終えて、レース前のフォーメーションラップ中に、チーム側が規約で禁止されたドライバーエイド(ドライバーへの補助行為)を犯した疑いがあるとして、9位入賞を果たしたハースのケビン・マグヌッセンを審議。10秒ペナルティを科す裁定を下した。