オフィシャル
オフィシャルとはレース進行を管理する競技役員の事を指す。日本においてはレース運営をサポートするマーシャルの事をオフィシャルとも呼ぶが、ここではF1競技規定で規定されている競技役員について説明する。
各グランプリ毎に役割の異なる計7名のオフィシャルが存在する。いずれも国際自動車連盟(FIA)スーパーライセンスの持ち主に限定される。
FIAが任命するオフィシャルは以下の4職種だ。
- レースディレクター…1名(オフィシャルの最高権威)
- 常任スターター…1名
- スチュワード…3名
FIA公認の各国のモータースポーツ管轄団体(ASN)が指名するオフィシャルは以下の2名だ。
- コース・クラーク(競技長)…1名
- スチュワード…1名
レースディレクターの役割
レースディレクターと常任スターターを兼任していたチャーリー・ホワイティングの死去に伴い、レースディレクターは2019年3月以降マイケル・マシが、常任スターターはクリスチャン・ブリルが務めてきたが、2022年の開幕を前にレースディレクターはニールス・ウィティヒとエドゥアルド・フレイタスの2名交代制へと変更された。
レースディレクターはフリー走行、予選、決勝レースの各セッションでタイムテーブルをコントロールする。
具体的には赤旗中断及び再開、セーフティーカーの導入の決断や、競技者に対する指示を与える。
なおレース中の判断に際しては2022年以降、FIAオフィスの一角に設置された「バーチャル・レース・コントロール・ルーム」による遠隔サポートが提供される。
コース・クラークはレースディレクターの補佐的な役割を持ち、レースディレクターの同意を得てレースディレクターと同等の権限を行使することが許されている。