ジル・ビルヌーブ・サーキットのターン1、2019年カナダGP決勝レースにてcreativeCommons Pirelli & C. S.p.A.

ジル・ビルヌーブ・サーキット

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サーキットデータ

名前
ジル・ヴィルヌーヴ・サーキット
所在国
カナダ
住所
Parc Jean-Drapeau, Montréal, QC H3C 6A1 カナダ
設立年
1978年
コース全長
4,361m | 14コーナー
周回数
70周 | 時計回り
ピットレーン長
404.2m| 22.790秒
1コーナーまでの距離
159.154m
平均速度
200.997km/h
最高速度
349.7km/h
エンジン負荷レベル
| 全開率 : 64%
ブレーキ負荷レベル
| 使用率 : 16%
燃料消費量
| 1.50kg/周
フューエル・エフェクト
| 0.32秒/10kg
タイヤ負荷レベル
グリップレベル
エアロ重要度
セーフティーカー出動率
60%
ウェット確率
13%
最大高低差
5m
収容人数
100,000人
レコード
1分13秒622 R.バリチェロ / フェラーリ / 2004
WEBサイト
www.circuitgillesvilleneuve.ca

ジル・ビルヌーブ・サーキット(Circuit Gilles Villeneuve)とは、カナダはケベック州モントリオールのセント・ローレンス川にある人工島に作られたサーキットの事。名前の由来はもちろんF1ドライバーのジル・ヴィルヌーヴ。F1カナダGPの舞台である。

Circuit Gilles Villeneuve photocreativeCommonssofafort

もともとは「サーキット・イル・ノートルダム」という名前であったが、地元の伝説的ドライバー、ジル・ヴィルヌーヴが1982年に事故死したことを受けて名称が変更された。スタートライン上には”Salut Gilles”(やあ、ジル)とペイントされている。F1カナダGPは、日本との時差が最も大きいグランプリなので徹夜は必至となる。1967年のモントリオール万博の会場跡地に作られた。

「Salut Gilles=やあ、ジル」とペイントされたジル・ビルヌーブ・サーキットのフィニッシュライン
© Pirelli & C. S.p.A.

コースレイアウト

ジル・ビルヌーヴ・サーキットは、長いストレートと深く切れ込んだコーナーの組み合わせが特徴の典型的なストップ・アンド・ゴー型のサーキット。トラクションの良さと、ブレーキング時のスタビリティー、エンジンパワーが勝利の鍵となる。ブレーキへの負荷はカレンダー最大とも言われており、ブレーキトラブル等によって荒れるレースとなる事が多い。

最高速を記録するのは13コーナー手前で、F1マシンは8速340km/hほどでここを駆け抜ける。次に速いのはホームストレートエンドで8速320km/h。一方最も低速になるのは10コーナーのヘアピンで2速57km/h、次いで2コーナーの2速75km/hである。

ジル・ヴィルヌーブ・サーキットのコースレイアウト図

名物は13コーナーと14コーナーで構成された最終シケイン。ここはF1サーキットの中でも最も難しい場所として知られており、下手に縁石に乗ってしまうとアウト側のコンクリートウォールに激突してしまう。これまでに歴代のF1王者たちが数多くクラッシュを喫した歴史から「チャンピオンの壁=Wall of the Champions」と呼ばれ恐れられている。と同時に、ここをお気に入りのコーナーに挙げるドライバーも多い。

1999年のグランプリでは、地元の英雄ジャック・ビルヌーブやミハエル・シューマッハ、デイモン・ヒルらチャンピオン経験者がウォールの餌食に。その後もセバスチャン・ベッテルやジェンソン・バトンらが、チャンピオンズ・ウォールの前にひれ伏した。

オーバーテイクが容易

カナダグランプリは、そのトラックレイアウト故にオーバーテイクのチャンスが多く、過去これまでに幾度となく壮大なレースの舞台となってきた。基本的にはストレートとシケインのみで構成されているため、スリップストリームを得て最高速を伸ばす事が可能であり、ビッグブレーキングによって先行車を交わす事が出来る。

最大のパスポイントは最後コーナー手前のターン13。ヘアピン(ターン10)から続く長い直線区間が後続車の空気抵抗を減らし、トップスピードを上乗せする。例えターン13でパス出来なくとも、続くターン1のブレーキキングで交わす事もできる。

コースレコード

決勝レースで計測される史上最速の”ラップレコード”は、2004年にフェラーリのルーベンス・バリチェロが記録した1分13秒622。一方の”コース・レコード”は、2018年にフェラーリのセバスチャン・ベッテルが予選Q3でマークした1分10秒764となっている。

コース特性こそ異なるが、モントリオールのレコードタイムはモナコGPの舞台、モンテカルロ市街地コースとほぼ同じだ。

ラップレコード
1:13.622(バリチェロ/Ferrari、2004年)
コースレコード
1:10.764(ベッテル/Ferrari、2018年)

F1史上最長レース

2011年のカナダGPの決勝レースは、4時間4分39秒54に渡るF1史上最も長い時間を記録したグランプリである。雨の降る激闘を制したのは予選7番手のジェンソン・バトンであったが、この時バトンがリードラップを刻んだのは、最終ラップの僅か1周のみであった。

雨のためセーフティーカー先導でスタートした決勝では、序盤にルイス・ハミルトンがチームメイトのバトンに接触しリタイヤ、37周目にはフェルナンド・アロンソがバトンと接触しこれまたリタイヤと、バトンが優勝するなどとは誰もが考えていなかった。バトンは、ハミルトンとのインシデントではドライブスルー・ペナルティを受け、40周目には最後尾に後退していた。

ファイナル・ラップでレースをリードしていたのはセバスチャン・ベッテル。このままベッテルの優勝かと思われたが、終盤に驚異的な追い上げを見せたバトンのプレッシャー故か、1コーナーでまさかのスピン、バトンが劇的な勝利を収めた。

佐藤琢磨がアロンソをオーバーテイク!

小学校の教科書にでてきてもおかしくないレベルだが、日本人であれば2007年のカナダGPは非常に思い出深いシーズンだ。弱小スーパー・アグリの佐藤琢磨が、マクラーレンのフェルナンド・アロンソを追い上げオーバーテイクしたシーンは実に印象的であった。

サーキットの場所と地図

人工島というよりもむしろ川の中?

画像

2019年にピットとパドックが大幅に改修された。

ジル・ビルヌーブ・サーキットのピットとパドック

ジル・ビルヌーブ・サーキットのコントロールタワーとスタートライン

ジル・ビルヌーブ・サーキットから臨むセント・ローレンス川

ジル・ビルヌーブ・サーキットのホームストレート

ジル・ビルヌーブ・サーキットのターン10