
フェルスタッペン、角田同様に異変「すべてが崩れ落ちた」痛烈7番手の波乱―レース挽回にも暗雲か
レッドブル・リンクでこれまで圧倒的な強さを誇ってきたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)だが、6月28日に行われた2025年F1第11戦オーストリアGP予選では、チームのホームグランプリという重要な舞台で、衝撃的な7番手に終わった。
3回のフリー走行では一貫してトップ3を維持し、マクラーレン勢のミスがあればポールポジションも狙える位置につけていたものの、FP3では「ナーバスでスナッピーだ」とクルマの挙動に不安を漏らし、迎えた予選では状況がさらに悪化することとなった。
「どのコーナーも苦しかった」
失意の予選を終えて、フェルスタッペンはそのフラストレーションを隠すことなく語った。
「すべてが崩れ落ちた感じだった。正直、どのコーナーも苦しかった。バランスが取れず、フロントにもリアにもグリップがなかった。リズムを掴むのが本当に大変で、基準になるラップすら刻めなかった」
さらに、Q3ではピエール・ガスリー(アルピーヌ)のスピンにより振られた黄旗が、唯一の巻き返しのチャンスを奪った。
「最終ラップはイエローフラッグのせいで中止せざるを得なかった。でも、それがなかったとしても、正直ポールには程遠かった。本当に大きな痛手だよ」
決勝への不安と、わずかな望み
暑いコンディションがクルマの問題を悪化させているという現実も、フェルスタッペンの表情を曇らせる。
「明日は多分、今日よりさらに暑くなるはずだ。気温が上がるほど、僕らの状況は悪化するみたいだし、あまり良い状況じゃないけど、レースでは何かサプライズがあるかもしれない。様子を見るしかないね」
この結果により、ポールポジションを獲得したランド・ノリスと3番手のオスカー・ピアストリは、ドライバーズ選手権でフェルスタッペンとの差を広げる絶好のチャンスを手にした。
また、角田裕毅もプラクティスでは上々のペースを披露していたものの、予選に入るとフェルスタッペンと同じように失速。豹変したクルマに苦戦し、まさかのQ1敗退と、レッドブルチーム全体にとって不本意な予選となった。
2025年F1オーストリアGP予選では、ランド・ノリス(マクラーレン)がポールポジションを獲得。2番手はシャルル・ルクレール(フェラーリ)、3番手はオスカー・ピアストリ(マクラーレン)という結果となった。
決勝レースは日本時間6月29日(日)22時にフォーメーションラップが開始され、1周4318mのレッドブル・リンクを71周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。