ウィル・パワー、F1王者アロンソの「A14マネジメント」と契約―キャリア拡大へ
2度のインディカーチャンピオンにしてインディ500の優勝経験を持つウィル・パワーが、チーム・ペンスキーとの現行契約最終年を迎えるにあたり、2度のF1王者フェルナンド・アロンソが設立したエージェンシー「A14マネジメント」と契約を締結した。
「A14マネジメント」は、2022年にアロンソが設立したドライバーマネジメント会社であり、アメリカ市場は元インディカードライバーのオリオール・セルビアが統括している。セルビアは2008年にKVレーシングでパワーとチームメイトを務めた経験があり、長年の友人でもある。
この契約についてパワーは「彼らのサポートは、インディカーでのキャリアだけでなく、デイトナ24時間レースやル・マンなど、インディカー以外の夢の舞台でも非常に役立つだろう。セルビアはこれまでで最高のチームメイトの一人であり、アロンソには以前から大きな敬意を抱いてきた。この二人と彼らが持つ人脈は、僕にとって最高の選択だ」とコメントした。
A14マネジメントには現在、2025年にザウバーからF1デビューすることが決定しているガブリエル・ボルトレートをはじめ、第1回東京E-Prixで優勝したフォーミュラEドライバーのマクシミリアン・ギュンター、DTMや耐久レースで活躍中のダニエル・ジュンカデラ、2024年のFIA-F2選手権ルーキーシーズンを14位で終えたレッドブル・ジュニアのジョゼップ・マリア・マルティなど、計12名が所属している。
2009年に強豪ペンスキーに加入し、シリーズ歴代4位となるキャリア通算44勝を誇るパワーが、マネジメント会社と契約するのは今回が初となる。インディカーのトップドライバーであるパワーとの契約は、A14マネジメントにとっても、これまでで最大規模の契約と言える。
ペンスキーのようなトップチームとの契約は、コース上での成績に加え、長期的なビジョンやチームの戦略との調和が求められる。今回のA14マネジメントとの契約により、今年44歳を迎えるパワーはインディカーでの活動にとどまらず、他のモータースポーツ分野への挑戦も視野に入れ、自身のキャリアをさらなる高みへと導くための新たな一歩を踏み出したと言えそうだ。