FIAの決勝レース後会見に出席したマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、2022年10月30日F1メキシコGP
Courtesy Of Red Bull Content Pool

堪忍袋の緒が切れたフェルスタッペン「見下し続けていた」Sky Sports取材拒否の理由を語る

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Sky Sportsからの取材を拒否した理由についてマックス・フェルスタッペン(レッドブル)は、継続的に自身を見下し続け、ソーシャルメディア上での誹謗中傷を煽ったためだ等と説明した。

Sky Sportsはイギリスの「Sky」が運営するスポーツ専門チャンネルで、ドイツとイタリアに系列会社があり、世界の広範な地域のF1放送をカバーしている。

メキシコGPの週末のボイコットについてチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、本国イギリスだけでなく、全ての系列会社を対象にしたものだと認めた。

オランダ国内の報道では、ピットレーン・レポーターを務めるテッド・クラヴィッツが今週末に語った敬意を欠く発言が原因である可能性が指摘されていた。

だたメキシコGPでの優勝を経て臨んだ会見の中でフェルスタッペンは、ボイコットを決めたのは「無礼」な発言が1度のみならず、シーズンを通して継続的に行われてきたためだと説明した。

「今年を通してずっと蒸し返し続け、見下し続けてきたんだ」とフェルスタッペン。

「特に、ある特定の人物がだ。それで、ある時点になっていい加減にしろよ、もう受け入れられないって思ったんだ」

クラヴィッツの例の発言はSNS上で拡散され、一部のファンから大きな支持を得ていた。

フェルスタッペンはかねてより、SNS上での誹謗中傷について懸念を示してきたドライバーの一人であり、Sky Sportsの報道姿勢が世の中を誤った方向に導いていると考えている。

「昨今のソーシャルメディアは本当に有害な場所になっている。テレビ放送の場でああいう姿勢を採ることは、世の中の悪化にしかつながらない」とフェルスタッペンは語る。

「僕を見下し続けた。そしてある時点で許容できなくなった。だから答えるのをやめたんだ」

「人気が高まって、(F1を)見る人が増えた結果として、書き込む人が多くなっただけだと思うけど、この手の内容を書くのが許されている状況は好ましいとは思わない」

「だから僕は、人々が”キーボードウォリアー”になる事を防ぐアルゴリズムのようなものがあればなって願ってるんだ」

「この手の人は、目の前に現れて面と向かって言ったりはしないからね。苛立ちながら、家の机の前か何かに座っているだけで、プラットフォーム側が許可するから書きたいように書いているんだ」

「でもそれは、ある人々にとっては本当にダメージが大きく、傷つくことであって、そういうのはあるべき姿じゃない」

ホーナーは問題を「一連の軽蔑的な発言」と呼び、Sky Sports側に対して抗議した事を明かし、報道解説には中立性が必要だと強調した。

「コメンタリーにはバランスが求められる。一部の解説は素晴らしいが、一部はあまりにもセンセーショナリズムが強すぎる」

「テレビ放送がますますセンセーショナルになっているように見える状況の中、公平性に欠けるコメントや非難がおこなわれる事があるため、不満を表明するために(ボイコットを)行った」

ホーナーによると次戦ブラジルGP以降はボイコットを止め、Sky Sports系列からのインタビューを受ける予定だという。

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