13位フィニッシュを経てインタビューに応じるダニエル・リカルド(RBフォーミュラ1)、2024年7月7日F1イギリスGP決勝レース
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RBは単に不得手で片付けてはならない…リカルド「本来あるべき以上に苦戦」 ”戸惑い”のペース不足で前進叶わず

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F1イギリスGPでの不可解なペース不足についてダニエル・リカルド(RBフォーミュラ1)は、自分達のクルマがコース特性に合っていないから、という理由だけで片付けてはならないと指摘した。

角田裕毅が10位で1ポイントを持ち帰ったとは言え、アップグレードを投じてなお、スペイン、オーストリア、そしてイギリスと続いた中高速サーキットでの3連戦はRBにとって惨敗だった。

実際、ハースはこの間に20ポイントもの大量得点を重ね、コンストラクター選手権6位につけるRBとの差を21ポイントから僅か4ポイントにまで縮めた。

またドライバーズランキングで見ても角田裕毅は10位から12位に、リカルドは12位から13位に後退した。

シルバーストンでのレースそのものは、コンディションが刻々と変化し続けたという観点で、巻き返しのチャンスに溢れるものであったが、15番グリッドに着いたリカルドは12番手から16番手を行ったり来たりするだけの硬直したレースを過ごした。

「思い通りにいかなかったからといって『かわいそうな僕たち』ってカードを切るつもりはないよ」とリカルドは振り返る。

「今日はコンディションが混在する状況でチャンスを掴めるかもって期待していたけど、実際にはどのコンディションでも競争力がなかったように思う」

「スピード不足だったのは確かだ。すごく難しいレースだった。天気が変わるたびに、ひょっとしたらこれで全てが好転して何かを見せられるかもって思ったけど、結局まったく競争力がない1日だった」

「こんな日は長いレースになってしまう。50周以上の長いレース。こういう時は何かが、例えばコンディションが変わるような何かが必要になるものだけど、結局、苦戦してしまった」

「必ずしもここが僕らにとって競争力を発揮できる場所じゃないのは分かってたけど、それでも相対的に、本来あるべき以上に苦戦したと思う。なぜそうなったのか解明しないと」

苦戦はイギリスのみならず、アップグレードが投入されたスペイン以降、ずっと続いている。それもチームの想定以上に、だ。懸念はないのか?

「どうだろうね…1週間前は良いレースをしてポイントを取れたけど、ミッドフィールドの他のライバルと比べると最新のアップグレード競争で少し遅れを取っているように思う」とリカルドは語る。

「次のブダペストは(過去3戦とは)全く違うサーキットだから、どうなるか見てみるつもりだけど、『あのサーキットは僕らに合ってるから大丈夫』ってだけじゃ不十分だね」

「弱点を修正しなきゃならないのは間違いないし、自分のレースを見直してどこでペースが不足していたのかを確認するつもりだ」

リカルドはまた「僕のクルマにまだ発見されていない大きな穴でも空いていればいいんだけどね」と語り、クルマそのものに問題を感じていなかったにも関わらず、不可解なペース不足に見舞われたことに困惑した様子を見せた。

「1周でコンマ8秒ほど遅れている時があったみたいなんだけど、自分としてそんな感じはなくてね。レース中は何度か少し戸惑う場面があった。まぁ、そんな日だった」とリカルドは付け加えた。


2024年F1第12戦イギリスGPでは、2番グリッドからスタートしたルイス・ハミルトン(メルセデス)が3年ぶりのトップチェッカーを受け通算104勝目を上げた。2位はマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、3位表彰台にはランド・ノリス(マクラーレン)が続いた。

ハンガロリンクを舞台とする次戦ハンガリーGPは7月19日のフリー走行1で幕を開ける。

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