
好発進の角田裕毅、レッドブル代表が高評価「間違いなく良いスタート」”掛け値なし”にフェルスタッペンに僅差と認める
RB21での初走行でマックス・フェルスタッペンに0.107秒差の6番手をマークした角田裕毅について、チーム代表クリスチャン・ホーナーは「間違いなく良いスタートを切った」と評価。”掛け値なし”で4度のF1王者に迫るタイムを記録したと明かした。
挙動の難しいRB21、冷静に対応「順応力に優れていた」
4月4日(金)に行われた1回目のフリー走行で角田は、最終シケインで暴れるRB21と格闘しながらも、フェルスタッペンと遜色ないシングルラップを刻んだ。セッション後、ホーナーは「ユーキにとって良いスタートになったのは間違いない。クルマに、かなりうまく順応していた」と振り返った。
「もちろん、彼がこれまで乗ってきたマシンとはかなりフィーリングが違うと思うが、それでもうまく対処していたと思う。フィードバックもかなり良かった」と続け、角田の技術的対応力を評価した。
「今は両ドライバーともに、次のセッションに向けてクルマの改善に取り組んでいるところだ」
2人とも同じエンジンモード─掛け値なしの比較タイム
フェルスタッペンに対する僅差の背景としては、チームが早々にエンジンマップを調整し、予選想定の出力を試した可能性も考えられた。
しかしホーナーは「2人とも同じエンジンモードだった。これはユーキにとってはポジティブなことだと思う」と明言し、パフォーマンスはフェルスタッペンと同条件下でのものだったと強調した。
「彼はここ鈴鹿を熟知しているし、フィードバックもすごく明確で的確だった。とは言え、まだチームとの旅の始まりに過ぎないし、まだまだこれからだ」
Courtesy Of Red Bull Content Pool
ガレージ内で担当レースエンジニアのリチャード・ウッドと話す角田裕毅(レッドブル・レーシング)、2025年4月4日(金) F1日本GPフリー走行1(鈴鹿サーキット)
なお、ホーナーによれば、チームは角田に対してフェルスタッペンとは異なるアプローチを採り、パフォーマンスそのものよりも“予測可能性”を重視したセットアップを追求していく方針だという。
RB21の課題の一つは、最適なパフォーマンスを発揮するウィンドウの狭さにあり、チームとしては「最速のクルマ」よりも「自信を持って扱えるクルマ」を提供することが、角田の速さを引き出す上で得策だと判断しているようだ。
ローソン起用は「早く多くを求めすぎた」
今回の結果を受けて、開幕時に角田ではなくリアム・ローソンを起用した判断は誤りだったのではないか、という問いに対し、ホーナーは次のように応じた。
「今にして思えば、リアムにはあまりに早く多くを求めすぎてしまったと思う。それに、マシンという面でもやるべきことがたくさんある」
「残念ではあるが、時には厳しい判断が必要なこともある。ただ、それによって彼はF1を離れたわけではない。レーシング・ブルズに戻っただけだ。将来有望なタレントであることに変わりはないし、今も信じている」
そして最後に、「ユーキの経験を活かすことで、エンジニアたちがより早くマシンを改善できるようになることを期待している」と述べ、チーム全体の進化に向けた角田の貢献にも期待を寄せた。
フリー走行とはいえ、フェルスタッペンにわずか0.107秒差まで迫る走りは、開幕2戦で前任のリアム・ローソンが一度も見せることのできなかったパフォーマンスだ。これは角田がレッドブルで通用するポテンシャルを、早くも披露した結果といえるだろう。