BWTアルピーヌF1のチーム代表オトマー・サフナウアー、2023年F1バーレーンGP
Courtesy Of Alpine Racing

オトマー・サフナウアー「是非助けたいと伝えた」次のF1キャリアに向け交渉中のチーム名明かす

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昨シーズン途中でアルピーヌのF1チーム代表の座を追われたオトマー・サフナウアーは次なるキャリアとして、参戦未定の新興チーム、アンドレッティ・グローバル率いるマイケル・アンドレッティと交渉している事を明らかにした。

アンドレッティはレッドブルを含む4つのトップチームから人材を引き抜く等、採用活動に力を注いでおり、現時点でF1プロジェクトに携わるスタッフの数は3桁に達している。

アンドレッティ・グローバルがインディカーや将来的なF1参戦のために2億ドル(約270億円)の予算を投じて建設を計画する新本社のレンダリングイメージCourtesy Of ANDRETTI AUTOSPORT

アンドレッティ・グローバルがインディカーや将来的なF1参戦のために2億ドル(約270億円)の予算を投じて建設を計画する新本社のレンダリングイメージ

また、CFD(数値流体力学)シミュレーションを通して現行の技術規則に対応する2023年型F1マシンの設計に取り組み、独ケルンにあるトヨタの風洞を使って60%スケールモデルをテスト。今年半ばにはフルサイズモデルの構築を計画するなど、開発作業も着々と進められている。

ただ、統括団体の国際自動車連盟(FIA)による承認は得たものの、F1参戦に向けた最後の関門であるF1の商業権を持つ米リバティ・メディアとの商業交渉は難航しているようで、未だ音沙汰はない。

サウナウアーは英誌「Motor Sport Magazine」とのインタビューの中で「マイケル・アンドレッティと何度か話し合ったんだ。彼は私がアルピーヌに行く前から電話をくれていてね。彼には是非助けたいと伝えた」と語った。

「まずは彼らがF1のエントリーを獲得する必要がある。エントリーがなければ彼を助けることはできないからね。もし参戦が認められれば、チームの立ち上げや活動、私の関わり方について話を進める事ができる」

アルピーヌF1チームのオトマー・サフナウアー代表と車体テクニカルディレクターのパット・フライ、2023年2月24日F1プレシーズンテストCourtesy Of Alpine Racing

アルピーヌF1チームのオトマー・サフナウアー代表と車体テクニカルディレクターのパット・フライ、2023年2月24日F1プレシーズンテスト

財政難によるチーム消滅の危機を防ぐなど、長年に渡って支え続けたアストンマーチン(旧フォースインディア)を2022年に追い出され、移籍先のアルピーヌでも気短かな経営陣により僅か1年半足らずで解雇された59歳のルーマニア系アメリカ人実業家は「まだまだ続けたい」「あと5、7シーズンはやれると思う」と、F1でのキャリア継続に意欲的だ。

ただし、これまでに培ってきた自身の経験とスキルセットを有効活用できるポジションを望んでおり、チームの運営に直接関与できる職務でなければ契約を結ぶつもりはないようだ。

仮に今日、F1参戦が最終承認され、チームとの契約書に即時サインしたとしても、明日明後日にアンドレッティに合流する事はできない。詳細な期間は不明だがサフナウアーはガーデニング休暇を消化する必要がある。

サフナウアーは「ガーデニング休暇のルールがあるから今は機会を待っているところだ。近いうちに(2024年には)F1に戻れる事を願っている。問題なのは、私が少しせっかちだという事だね」と付け加えた。