イギリス・ダービシャー州ハードウィックホールの夏の庭園風景、2006年7月5日
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ガーデニング休暇

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ガーデニング休暇(英:gardening leave)とは、退職や雇用契約の終了によって離職する従業員に対し、一定の給与を保証した上で取らせる長期休暇の事を指す。

これは高位の退職者(チーム代表やエンジニアリング部門の責任者など)が競合チームに移籍する可能性が極めて高い場合、最新技術の流出を防ぐ目的でよく使われる。

退職者にはガーデニング休暇中も給与が支払われるが、期間終了までは守秘義務や非競争条項などの雇用条件を守らなければならない。休暇を与える事でチームは退職者が持つ技術やノウハウの陳腐化を期待できる。

ガーデニング休暇の期間についてはレギュレーションといったF1のルールで定められているわけではなく、各国の雇用法や退職者と雇用主との間の契約次第だが、3ヶ月や半年といったものが多い。ただ年単位に及ぶ場合もある。

かつてルノーのチーム代表を務めていたシリル・アビテブールによると、英国に本拠を構えるメルセデスから従業員を引き抜いた際、入社に2年を待つ必要があったと言う。

ガーデニング休暇はイギリス英語の翻訳語で、当初は停職処分を皮肉る意味合いがあったようだ。休暇中は庭いじりぐらいしかやることがないという揶揄を込めてこのように呼ばれるようになったとされる。