レッドブル・ホンダ、メルセデスとの差を縮めるも並び変わらず3番手 / F1スペインGP《FP2》結果とダイジェスト
2020年F1第6戦スペインGP金曜2回目のフリー走行が現地8月14日にカタロニア・サーキットで行われ、ルイス・ハミルトンが1分16秒883を記録。2番手につけた僚友バルテリ・ボッタスを0.287秒差で退け、初日をトップで締め括った。メルセデスは2回のセッションで共に1-2体制を築いた。
3番手にはレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンが続いた。トップとのギャップを午前よりも0.1秒縮めて0.821秒としたが、ブラック・アローとの差は大きくポジションは変わらなかった。レースペースは有望だが、現状ではポールポジション争いを期待するのは難しい。チームメイトのアレックス・アルボンはフェルスタッペンからジャスト0.7秒落ちの13番手と大きく沈んだ。
午前のFP1に引き続き、午後の現地バルセロナには青々とした空が広がり、パドックの住人達は大粒の汗を流しながら2回目のセッションに臨んだ。
予選・決勝と同時刻帯のプラクティス2は気温30.4℃、路面48.1℃、湿度49.2%のドライコンディションでスタート。土日も同じような天候が予想されているため、2日目以降の展開を占う上で非常に重要な90分間となった。
赤旗が出るような大きなアクシデントはなく、ほとんど全てのマシンがレースディスタンスの50%に相当する十分な距離を走り込んだ。
ハードタイヤのグリップ不足に不満を訴える声が目立った。午前のロイ・ニッサニーからステアリングを引き継いだウィリアムズのジョージ・ラッセルは「両方のアクスルのグリップが完全にゼロだ。まるで氷の上を走っているみたい」とフラストレーションをあらわにした。
路面は一時、50度を突破するまでに上昇したが、各車に目立ったタイヤトラブルは見られなかった。メルセデスはFP1よりもタイヤを上手く機能させる事に成功したようだ。午前のセッションではイン側のトレッドにブリスターの兆候が見られたものの、午後は確認出来なかった。
アルファタウリ・ホンダは好調ピエール・ガスリーが10番手タイムを刻んだ。走行を妨害したとして、ウィリアムズのニコラス・ラティフィを「ピエロ」呼ばわりしたダニール・クビアトは15番手という結果だった。
FP1で驚きの好ペースを刻んでいたハースの勢いは衰えず、ロマン・グロージャンが5番手タイムをマークしたが、セッション最終盤にパワーロスを訴えてガレージへと引っ込んだ。電気系統のトラブルが疑われる。ケビン・マグヌッセンは16番手でクルマを降りた。
ミッドフィールドは混戦模様で、0.271秒という僅かな時間の中に5番手グロージャンから12番手のセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)までの8台が連なった。手に汗握る予選が期待できそうだ。
ルノーはメルセデス以外で唯一、トップ10に2台のクルマを並べたチームとなった。ダニエル・リカルドは旧友フェルスタッペンにコンマ1秒と迫る4番手タイムを記録し、エステバン・オコンは8番手につけた。
母国レースのカルロス・サインツは、不必要にターン13のランオフロードを使用したとしてスチュワードから注意を受けたが、復帰戦のセルジオ・ペレス(レーシングポイント)を1000分の79秒差で抑えて7番手の好位置につけた。ただ、左フロントタイヤの摩耗についてエンジニアから注意される場面もあった。サインツはイギリスGPの最終盤に左フロントの破損によって5位入賞を逃している。チームメイトのランド・ノリスは14番手でヘルメットを脱いだ。
2020年F1第6戦スペイングランプリ3回目のフリー走行は、日本時間8月15日(土)19時から1時間半の日程で開催される。
2020年F1第6戦スペインGPフリー走行2(FP2)リザルト
Pos | No | Driver | Team | Time | Gap | Laps |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 44 | ハミルトン | メルセデス | 1:16.883 | 37 | |
2 | 77 | ボッタス | メルセデス | 1:17.170 | +0.287 | 38 |
3 | 33 | フェルスタッペン | レッドブル | 1:17.704 | +0.821 | 33 |
4 | 3 | リカルド | ルノー | 1:17.868 | +0.985 | 34 |
5 | 8 | グロージャン | ハース | 1:18.133 | +1.250 | 29 |
6 | 16 | ルクレール | フェラーリ | 1:18.147 | +1.264 | 35 |
7 | 55 | サインツ | マクラーレン | 1:18.214 | +1.331 | 33 |
8 | 11 | ペレス | レーシングポイント | 1:18.293 | +1.410 | 39 |
9 | 31 | オコン | ルノー | 1:18.303 | +1.420 | 40 |
10 | 10 | ガスリー | アルファタウリ | 1:18.312 | +1.429 | 40 |
11 | 18 | ストロール | レーシングポイント | 1:18.357 | +1.474 | 39 |
12 | 5 | ベッテル | フェラーリ | 1:18.404 | +1.521 | 36 |
13 | 23 | アルボン | レッドブル | 1:18.491 | +1.608 | 35 |
14 | 4 | ノリス | マクラーレン | 1:18.506 | +1.623 | 38 |
15 | 26 | クビアト | アルファタウリ | 1:18.642 | +1.759 | 39 |
16 | 20 | マグヌッセン | ハース | 1:18.761 | +1.878 | 36 |
17 | 7 | ライコネン | アルファロメオ | 1:18.900 | +2.017 | 42 |
18 | 99 | ジョビナッツィ | アルファロメオ | 1:18.964 | +2.081 | 40 |
19 | 6 | ラティフィ | ウィリアムズ | 1:19.155 | +2.272 | 32 |
20 | 63 | ラッセル | ウィリアムズ | 1:19.391 | +2.508 | 38 |
コンディション
天気 | 晴れ |
---|---|
気温 | 30.4℃ |
路面温度 | 48.1℃ |
セッション概要
グランプリ名 | F1スペインGP |
---|---|
セッション種別 | フリー走行2 |
セッション開始日時 |
サーキット
名称 | カタロニア・サーキット |
---|---|
設立 | 1991年 |
全長 | 4657m |
コーナー数 | 14 |
周回方向 | 時計回り |