ホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクターとホンダF1の山本雅史マネージング・ディレクター、2020年F1スペインGPにて
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ホンダF1、トリプルQ3進出の”まずまずの結果”「決勝では4台入賞を狙いたい」と田辺TD

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15日(土)に行われたF1第6戦スペイン公式予選を終えて、ホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクターが一日を振り返り、決勝に向けての豊富と見通しを語った。

ホンダエンジン勢の最上位はレッドブルのマックス・フェルスタッペン。最前列を独占したメルセデスには太刀打ちできなかったものの、一切のミスなく1ラップ1ラップを着実にこなし、キャリアベストとなる3番グリッドを獲得した。

Pos Driver Team Q1 Q2 Q3
3 マックス・フェルスタッペン レッドブル・ホンダ 1:17.213 1:16.518 1:16.292
6 アレックス・アルボン レッドブル・ホンダ 1:17.419 1:17.163 1:17.029
10 ピエール・ガスリー アルファタウリ・ホンダ 1:17.356 1:16.800 1:17.136
12 ダニール・クビアト アルファタウリ・ホンダ 1:17.676 1:17.192

僚友アレックス・アルボンはチームメイトに0.737秒遅れを取り、レーシングポイントの2台に先行を許す6番手でクルマを降りた。アルファタウリ・ホンダ勢はピエール・ガスリーが再びトップ10に足を踏み入れ、週末を通して苦労していたダニール・クビアトも12番手につけた。

第2ラウンドの予選Q2は100分の数秒が明暗を分ける熾烈な争いとなり、5番手で突破したガスリーから13番手ダニエル・リカルド(ルノー)までは0.398秒という僅差だった。クビアトは0.024秒差でのノックアウトだった。

クビアトは12番手ながらもタイヤ選択の自由があるため、トップ10後方組よりも優位にレースを展開できる可能性がある。狙うは全車でのポイントフィニッシュだ。

金曜のロングランでは、レッドブル・ホンダRB16がメルセデスW11と遜色ないペースを刻んだ。特にミディアムを履いたフェルスタッペンのペースはブラック・アローを凌いでいた。また、アルファタウリ・ホンダAT01も決して悪くないペースを刻んでおり、Q3に2台を送り込んだマクラーレンに匹敵する速さを見せつけている。

ホンダ:F1スペインGP予選

田辺 豊治ホンダF1現場責任者

今日のスペインGP予選は、ホンダF1パワーユニットを使用する4台のマシンのうち3台がQ3進出と、我々にとってまずまずの結果になりました。

アストンマーチン・レッドブル・レーシング(Aston Martin Red Bull Racing)のフェルスタッペン選手は、このサーキットでの彼自身のベストリザルトとなる3番グリッドを獲得し、今日も力強い走りを見せてくれました。

チームメイトのアルボン選手は6番グリッド、スクーデリア・アルファタウリ・ホンダ(Scuderia AlphaTauri Honda)のガスリー選手も安定した走りで10番グリッドを獲得し、レースに向けて期待が持てるグリッドポジションとなりました。

クビアト選手は僅差でQ3進出を逃して12番手に終わったものの、明日はポイント獲得が可能な位置から新品タイヤでのスタートとなりますので、他の3台とともに入賞を果たしてくれればと考えています。

両チームともロングランで良い手応えを感じています。明日もここ2日と同様に気温が上がりそうな予報が出ていますので、これまで蓄積したデータを活かして両チームとともに準備を進めます。


ポールポジションはルイス・ハミルトン(メルセデス)。最前列2番グリッドにはバルテリ・ボッタス(メルセデス)が並ぶ。2列目は、3番グリッドにマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)、4番グリッドにセルジオ・ペレス(レーシングポイント)が続いている。

2020年F1スペイングランプリ決勝レースは、日本時間8月16日(日)22時10分にスタート。1周4,655mのカタロニア・サーキットを66周する事でチャンピオンシップを争う。

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