肘を合わせてお互いの健闘を讃え合ったメルセデスのルイス・ハミルトンとバルテリ・ボッタス、2020年F1スペインGP予選後
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激戦必至「ベンチマークはレッドブル・ホンダ」とメルセデス、最前列独占も警戒強める

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メルセデスAMGペトロナスF1チームのトト・ウォルフ代表は15日(土)のF1スペインGP公式予選を終えて、カタロニア・サーキットでのレース最速マシンはレッドブル・ホンダRB16である可能性が高いとして、16日の決勝レースに向けて警戒強めた。

この日のグリッド争いでは、ルイス・ハミルトンが通算92回目、今季4回目、スペインGPとしては5回目となるポールポジションを獲得。チームメイトのバルテリ・ボッタスを0.059秒という僅差で2番手に抑え、キャリア通算150回目のフロントローを手にした。メルセデスとっては200回目のポールとなった。

例年とは異なる8月開催。日曜のバルセロナの気候は、初日同様、そしてブラック・アローの2台が大きく失速した前戦シルバーストンでの第2レースと同じように、暑いコンディションとなる予報が出ている。

ウォルフは日曜のレースに向けて「先週末のレーストリム最速は明らかにレッドブルだった」「金曜のロングラン結果から、レッドブル・ホンダが明日のベンチマークだと予想される。我々の後ろにいるフェルスタッペンが最速マシンを持っている可能性が高い事を肝に免じて、クレバーなレースをしなくてはならない」と語気を強めた。

フェルスタッペンは初日のロングランで、ソフトでのアベレージでハミルトンと遜色ないペースを刻み、ミディアムでは1周あたり0.2秒上回る速さを刻んでいる。

メルセデス:F1スペインGP予選

ルイス・ハミルトン予選: 1位, FP3: 1位

チームにとって素晴らしい結果になった。みんなの継続的な努力に感謝している。

今日は本当に暑かった上に突風が吹き、コンディション的にすごくトリッキーだった。昨日のセッションを終えて、昨夜はセットアップ変更に取り組んだ。今日は一歩前進できたと思う。予選の各ラウンドの1発目のラップは満足できるものだった。

Q3の1回目は堅実だったけど、まだ少し改善の余地があった。でも2回目のランは上手くいかず、タイムを更新する事は出来なかった。バルテリ(ボッタス)との大接戦だった。彼は終始、1,000分の1秒単位で攻め立ててきた。

明日のレースはこれまでとは全然違う展開になるだろうね。難しいレースになると思う。1周の速さでは僕らがまだ優勢みたいだけど、レッドブルのレースペースは良さそうだし、ここはターン1までのランダウンが凄く長いから、激しいバトルになるはずだ。

バルデリ・ボッタス予選: 2位, FP3: 2位

ルイス(ハミルトン)と僅差のバトルになると思っていた。彼のQ3での1回目のアタックは本当に良いクリーンラップだった。特に、僕が今日ずっと苦戦していたセクター3が素晴らしかった。

第3セクターのマシンバランスが良くなくてね。予選を通して徐々に良くなっていったけど、最終的には十分と言えるものじゃなかった。ちょっと悔しい。でもルイスは良い仕事をしたし、チームとして誇りに思える力強いパフォーマンスを見せてくれた。

僕は自分のロングランペースの競争力に自信を持ってるけど、ベストチャンスを持つのは常に前にいるマシンだ。だから、スタートからターン1までのロングダウンが一番の勝負所になると思う。ホールショットを奪える様に頑張るつもりだ。

レッドブルはロングランで本当に速かったから、明日も間違いなく速いはずだ。


ポールポジションはルイス・ハミルトン(メルセデス)。最前列2番グリッドにはバルテリ・ボッタス(メルセデス)が並ぶ。2列目は、3番グリッドにマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)、4番グリッドにセルジオ・ペレス(レーシングポイント)が続いている。

2020年F1スペイングランプリ決勝レースは、日本時間8月16日(日)22時10分にスタート。1周4,655mのカタロニア・サーキットを66周する事でチャンピオンシップを争う。

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