3月17日(金)のF1第2戦サウジアラビアGP初日セッションを終えた角田裕毅は、トップ10常連組に対して「少し遅れを取っている」とする一方「全てをまとめ上げるための時間はまだ1日残っている」とも述べ、予選に向けて更に突き詰めていくと誓った。

ジェッダ市街地コースでの初日、角田裕毅はFP1で10番手を刻むと、予選・決勝と同時刻帯のFP2では全車最多タイとなる30周を走り込み、トップから1.173秒遅れとなる1分30秒776の13番手を刻んだ。

初日の両セッションについて角田裕毅は「深刻なトラブル」もなく終えたとする一方、クルマから「更に多くのパフォーマンスを引き出さなければならない」と強調した。

ウィリアムズやマクラーレン、ハースとの接戦が予想される予選に関しては、Q1敗退が濃厚と予想されていた前戦バーレーンと比べれば、Q2進出の可能性は高いとの見方を示した。ただ目標は「際どい」ながらもQ3進出だと語った。

FP2でのラップタイムはトップ10まで0.184秒という僅差だった。トップ4チームに加えてアルピーヌが堅実な走りを見せている事から非常に厳しい争いであることは間違いないものの、それでもQ3進出の望みはゼロではない。

角田裕毅は「今夜はデータを洗いざらい分析してパフォーマンスを改善させるための方法を検討するつもりです。タイヤのデグラデーションは予想していた程、悪くなさそうなので全開でプッシュできます」と付け加えた。

なお、ターン22/23を中心としたコース変更については「特性としてはあまり変わっていませんが、視認性という点ではより安全になったと思います」と語った。

この日のプログラムについてチーフ・レースエンジニアのジョナサン・エドルズは次のように説明し、角田裕毅は空力テストのためにFP1で幾らか走行時間を失っていたと明かした。

「バーレーンを経て、今大会に向けて行った大量の分析作業を通して、ここでのセットアップに興味深い方向性を見出すことができた」

「特に高い効率性と高速域でのパフォーマンスが求められるという点で、サウジアラビアのコース特性は（バーレーンとは）大きく異なる。そのためある意味において、我々のクルマによりマッチするものと期待していた」

「ここでの走行が初めてということで、ニックに関してはFP1で可能な限り多くの周回数をこなすことに重点を置いた。一方のユーキは幾つかのエアロテストをこなす必要があったため、走行時間を犠牲にしなければならなかった。ただ、開発という点でこれは重要なことだ」

「バーレーンの時と同じように最初のセッションはかなり暑く、気温が低下するFP2に向けては、それを考慮に入れた上で学びを活かす必要があった」

「風がかなり弱まったためクルマはより安定した。FP2に関してはソフトタイヤでのショートラン・パフォーマンスを如何にして最大化するかが全てであったが、最初の計測ラップではそれを達成できなかった。一晩かけてこれを改善していくつもりだ」

「昨年からの大きな課題であったソフトコンパウンドのグレイニングに関しては一歩前進したように思う。あとは集めたデータをもとに、日曜日に向けて最適な戦略とタイヤ選択を考えていく」

「全体的にこの日の出来には満足している。中団は非常にコンパクトだが、我々のクルマにはそこで戦えるだけの競争力があると思っている」

トスト「もう信用しない」エンジニアに不信感

2023年F1サウジアラビアGPのフリー走行2をトップで締め括ったのはマックス・フェルスタッペン（レッドブル）。2番手フェルナンド・アロンソ（アストンマーチン）を0.208秒差で退けた。3番手には0.299秒落ちでセルジオ・ペレス（レッドブル）が続く結果となった。

3回目のフリー走行は日本時間3月18日(土)22時30分から、公式予選は同26時から1時間に渡ってジェッダ市街地コースで開催される。セッションの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。

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