レッドブル、ポール獲得に向け出足良好…角田裕毅も上々でホンダ全車が上位窺う / F1サンパウロGP《FP1》結果とダイジェスト

インテルラゴス・サーキットを周回するレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン、2021年11月12日F1サンパウロGPフリー走行1にてCourtesy Of Red Bull Content Pool

シーズン19戦目となる2021年F1世界選手権サンパウロGP(旧ブラジルGP)が11月12日にインテルラゴス・サーキットで開幕を迎え、日本時間24時30分から金曜1回目のフリー走行が行われた。

グランプリ一発目のセッションを制したのはランキング2位のルイス・ハミルトン。1分9秒050のトップタイムを記録し、マックス・フェルスタッペンが2番手、セルジオ・ペレスが3番手のレッドブル・ホンダ勢にコンマ4秒差をつけた。バルテリ・ボッタスは4番手だった。

ハミルトンは序盤にフロント・サスペンションに対する不満をぶつけていたものの、セットアップ変更を経て幾らか感触が改善したか。ソフトタイヤを履いた終盤の予選シミュレーションで自己ベストを大きく塗り替えた。

FP1最速を刻んだとて、ハミルトンは劣勢に置かれている。メルセデスは週末に先立って5基目のICE(内燃エンジン)を開封した。決勝で5グリッド降格が科されるため、ハミルトンのポールポジションはない。天候波乱がない限り、トップグリッドの争いはフェルスタッペン、ペレス、ボッタスに絞られたと言って良いだろう。

続報:メルセデス、5基目投入の理由を説明

また、タイムシートのギャップも実態を示しているとは言い難い。路面の改善に加えて、ハミルトンに関してはニキータ・マゼピン(ハース)のスリップストリームによる恩恵を受けていた。

第1・3セクターにロングストレートを持つインテルラゴスはトウの有無によるラップタイムへの影響が大きい。予選ではチームメイト同士で牽引し合う姿が見られるだろう。

最上位を含め、タイムシートの概ねの並びは前戦メキシコGPのプラクティスと似通ったものとなった。

中団最速はアルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリーで、これにフェラーリとアルピーヌの計4台が続いた。その後ろにはアストンマーチンの2台に挟まれる形で角田裕毅が11番手につけた。

Courtesy Of Red Bull Content Pool

アルファタウリ・ホンダAT02をドライブする角田裕毅、2021年11月12日F1サンパウロGPのFP1にて

スロースターターのマクラーレン勢はソフトタイヤを一切使わず、ランド・ノリスが15番手、ダニエル・リカルドが19番手で車を降りた。スプリント予選が行われた前回のモンツァ同様、アルピーヌ勢もソフトを履かなかった。

金曜午前の現地サンパウロはどんよりとした雲に覆われ、セッションは気温18℃、路面温度36℃、湿度81.6%、気圧930hPaのドライコンディションでスタートした。

時間の経過とともに路面は次々と改善される一方、5度近くも温度が下がるような状況で、セットアップを進める上では誰にとっても難しいセッションとなった。

降水確率60%という中、ランス・ストロール(アストンマーチン)は無線で「少し霧雨が降っている」と報告した。セッションは最後までドライコンディションに恵まれたが、この後に控える予選でもドライが続くとは限らない。

前戦メキシコからの航空貨物便に遅延が発生したことで、FIAは各セッションを定刻通りに進めるため夜間作業制限を免除した。チームは木曜になってようやく機材を受け取り、徹夜でクルマの組み立て作業に取り組んだ

サンパウロGPはイギリスとイタリアに続いてスプリント予選フォーマットが適用されるため、次に控えるのはFP2ではなく予選だ。土曜のスプリントレースのグリッドを競う全3ラウンドの予選は、日本時間11月12日(土)28時からインテルラゴス・サーキットで行われる。

2021年F1第19戦サンパウロGPフリー走行1(FP1)リザルト

Pos No Driver Team Time Gap Laps
1 44 ルイス・ハミルトン メルセデス 1:09.050 31
2 33 マックス・フェルスタッペン レッドブル・ホンダ 1:09.417 +0.367 22
3 11 セルジオ・ペレス レッドブル・ホンダ 1:09.492 +0.442 28
4 77 バルテリ・ボッタス メルセデス 1:09.567 +0.517 30
5 10 ピエール・ガスリー アルファタウリ・ホンダ 1:09.880 +0.830 32
6 55 カルロス・サインツ フェラーリ 1:10.124 +1.074 31
7 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 1:10.142 +1.092 32
8 31 エステバン・オコン アルピーヌ・ルノー 1:10.145 +1.095 27
9 14 フェルナンド・アロンソ アルピーヌ・ルノー 1:10.201 +1.151 26
10 18 ランス・ストロール アストンマーチン・メルセデス 1:10.352 +1.302 27
11 22 角田裕毅 アルファタウリ・ホンダ 1:10.374 +1.324 33
12 5 セバスチャン・ベッテル アストンマーチン・メルセデス 1:10.413 +1.363 28
13 7 キミ・ライコネン アルファロメオ・フェラーリ 1:10.443 +1.393 31
14 99 アントニオ・ジョビナッツィ アルファロメオ・フェラーリ 1:10.587 +1.537 31
15 4 ランド・ノリス マクラーレン・メルセデス 1:10.610 +1.560 27
16 47 ミック・シューマッハ ハース・フェラーリ 1:10.885 +1.835 27
17 6 ニコラス・ラティフィ ウィリアムズ・メルセデス 1:10.902 +1.852 23
18 63 ジョージ・ラッセル ウィリアムズ・メルセデス 1:10.938 +1.888 24
19 3 ダニエル・リカルド マクラーレン・メルセデス 1:10.990 +1.940 25
20 9 ニキータ・マゼピン ハース・フェラーリ 1:11.342 +2.292 28

コンディション

天気小雨
気温18℃
路面温度36℃

セッション概要

グランプリ名 F1サンパウロGP
セッション種別 フリー走行1
セッション開始日時

サーキット

名称 インテルラゴス・サーキット
設立 1936年
全長 4309m
コーナー数 15
周回方向 反時計回り

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